フットサル② ゴールキーパーの資質? | ラフィーネさんのブログ

フットサル② ゴールキーパーの資質?

「GK (ゴールキーパー)は変わっている奴が多いな!」

GKのFさんですら他のGKに対して
そう思うというのですから興味深い発言です。
なにかGKの資質に関係しているのでしょうか?

そこで子供たちの指導もしているというFさんに、
どんな子がGKになるのか聞いてみました。

「中には手を挙げて希望する子供もいます。
そういう子は荒削りですが、ボールを取に行ける。
最初は興味本位なのでしょうが、遊びでボールを
止めるのが面白くなったという子もいますね」

そうした中に、じゃんけんで負けて
「お前やれよ!」というケースがありました。
WebでGKについて調べていた時にも散見されました。

子供たちにとってGKというポジションは、
あまり人気がないようです。

考えてみましたら、自分が子供のころもそうでした。
体育の授業にしろ、昼休みの遊びにしろ、GKは
なり手がいないので“じゃんけん”で決めていたものです。

ボールを蹴って駆け回っていることのほうが、
子供ならずとも楽しいに決まっています。

そういった中にあってボールを止めることに楽しみを見出す、
これは頭の回路が異なっているに違いありません。
つまり少数派、変わっているのです。


ラフィーネさんのブログ-foot

(下記でバルドラール浦安の試合が見られます。
crown1978114 さんがYouTubeにアップ。
http://www.youtube.com/watch?v=NKyrfr3htWk )

もう一点、Fさんから興味深い話を聞きました。

Fさんはサッカー王国・静岡で生まれ育ちました。
小3からサッカーを始め、小4の時にコーチから
「GKをやってみないか」と言われ始めたそうです。

「GKはフィールドも全部できて、一番うまい奴がやる」

静岡のサッカー界で言われている言葉だそうです。
うがった見方かもしれませんが、T生はこの言葉を聞いて、
半分“本当”、半分“甘言”と思いました。

「一番うまい」という所にGKの難しさと重要さが、
そして「なり手のなさ」がうかがえるわけです。
言葉は悪いですがおだてて優れたGKを育てよう
という意図が、見え隠れするのです。

T生は悪い意味で言っているのではありません。
サッカー王国ならではの知恵の言葉だなと感心しているのです。
F少年もこの言葉を知って意欲を駆り立てられたことでしょう。

「フットサルのGKは、サッカーのGKよりも、
ボールを触る頻度が高く、足元の技術が要求されます。
それが多少できているのは小学生の時にフィールド(FP)
をやっていたからだと思っています」

Fさんは足の技術が優れているGKだと仄聞しました。
日本代表選手たるゆえんの一つなのでしょう。

ともかく、これでGKになる選手はFPと比較して、
異なる頭の回路を持っていなければならないはずです。
そうでなければ、FPをやることよりも、
GKの喜び・楽しみを享受することにはなりません。

「ブラジルでは『GKをやる奴は頭がいかれている』
ともいいます。そりゃあ、至近距離から来るボールに対し、
体で当てに行くわけで、普通じゃ考えられない……(笑)」

「変わっている」、「頭がいかれている」は、
最上級の褒め言葉であり、GKの資質でもあると
言えるのではないでしょうか。