骨折 まだできるという過信 | ラフィーネさんのブログ

骨折 まだできるという過信

「昨日までできていたことが、今日できるとは限らない」

肋骨(ろっこつ)を骨折、やっと回復したという
ベテランオペレーター・Iさんの言葉です。

自宅台所での片づけ。上の棚に物を置こうとして、
Iさんが食事用の椅子に載ったときのことでした。

トラブルに見舞われるときというのは、
意図せずしていろいろな偶然が重なるものです。

Iさんの場合は、食事用の椅子がたまたま上下に稼働する、
少し不安定なタイプでした。
さらに、椅子のあった場所も中途半端でした。
棚から離れていればちゃんと椅子を移動したのでしょうが、
移動しなくとも椅子に乗れば手が届く距離だったようです。

「要は過信なんですよ。自分には出来るってね…(笑)。
ちょっと無理をしたために椅子が倒れ、転げ落ちてしまいました」

頭を打ったわけでもなく、特に痛みもなかったので、
たんなる打撲で済んだと思っていたそうです。

「4,5時間後、右脇腹の背中のあたりに痛みを感じる
ようになりました。しかし、この時も打撲のせいだと、
骨折とは思いませんでした。これもまた過信ですよね……」

翌朝も痛みはありましたが出社。痛みが治まらないので、
整形外科を受診、肋骨の骨折が判明しました。
肋骨はギブスができないのでバストバンドで胸を補助し、
あとは痛み止めの薬をいただいたのでした。

患部が肋骨ですので、睡眠が大変だったようです。
興味深いのは、バストバンドを寝る時も付けたまま、
患部を下にして横向きに寝たほうが楽だったという点です。

「患部を上にすると胸郭が開くような感じになり、この体勢の
ほうが痛くって…。もっとも、そうはいっても知らず知らず寝
返りはしますのでね、ひと晩に何回か痛みで目が覚めました」




ラフィーネさんのブログ-うめ

(春まじか、「梅まつり」東京・湯島天神)

驚いたのは1日も仕事を休まなかったことです。
困ることはなかったのか? Iさんに聞いてみました。

「せき・くしゃみができないこと、これはつらかったですね。
それと長時間パソコンに入力していると、患部に近い右脇の
あたりがつって痛かったです」

気丈にしていても筋肉には無理がかかっているのでしょうね。

「骨折から2か月半、もう痛みはなくなりました。しかし、
今も何かの拍子に『あっ、骨折はここだな』って感じること
があります。この間、カルシウム剤をよく飲んでいましたが、
回復も若い人よりは時間がかかったのだろうなと思います」

Iさんのお話、中高年になると身につまされます。

もっとも「もうできない」だけでは老化が進むばかりです。
「まだできる」という適度な負荷のかけ方について、
中高年は知識を深めるべきなのでしょうね。