内地米(?)と道内米 | ラフィーネさんのブログ

内地米(?)と道内米

北海道の人は「本州」のことを「内地」といいます。
戦前の名残なのか、津軽海峡を渡るからなのか、
理由はよくわかりませんが、日常会話の中で普通に使っていました。
(現在、若い世代も使うのかはよく知りません)

T生も「内地」という言葉がつい口をついて出ますので、
「お前は“外地”に住んでいたのか……」とよくからかわれたものです。

閑話休題。
食品の専門家である当社研究員・Nさんの話を聞く機会がありました。
以前、農林水産省農業試験所でお米の研究をしていたそうです。
冷害に強いお米を研究するために、
国のイネゲノム・プロジェクトにも参画していたのでした。
つまり、稲の遺伝子解明ですね。

この話を聞いていて、母親の口癖を思い出しました。

「わが家の食卓にはなんにも贅沢なものはないけれど、
お米だけは“内地米”を使っているんだよ」     おにぎりおにぎりおにぎり

食事を終えてご飯茶碗に米粒が残っていると、
残らず食べるようにうながされ、言われた言葉です。

かように「内地米」にこだわっていた母親ですが、
これが最近、全く逆の発言になってしまったのです。

「お前が来るので、道内米を買っておいたよ。
高いしね、なかなか手に入りにくいんだよ」

北海道産のお米はまずいというイメージだったのが、
どうも、最近はそうとも言えなくなってきたのです。
「ゆめぴりか」「おぼろづき」「ななつぼし」といった
ブランド米の評価がとても高く、注目されているのだそうです。




ラフィーネさんのブログ-水田

(北海道の稲作風景 出典:どさんこマート)

2年前のことですが、こんなんニュースが話題となりました。
JAグループ新潟政策提案研究会がJA新潟中央会に出した答申です。
「先人が築いた新潟米の評価に安住し……危機感を共有していない」
「新潟米の市場評価は、いずれ他産地(特に北海道)に追いつかれ、
追い抜かれることも想定される」

私には「えっ、北海道米が……! 本当なの?」という感じです。アップ

寒冷地での米作は難しいと言われていたものですが、
研究者や農家の努力が実を結んでいるのですね。

それだけにNさんの話、興味深い内容が続きます……。