このひと お前 あなた

幾通りもの呼び方をきみはもっている



だけど 俺は君を呼べない

きみの名前を僕は もうきっと呼べない



それはとても悲しくて

それはとても苦しくて

きみの名前は喉で引っかかるのに

どうしても呼べないんだよ





友達で親でノートできみを呼ぶ

だけどきみは振り向かない


そりゃそうだよなぁ

俺の溜息だけ染みついて斑点



それはとても切なくて

それはまるで息が出来ないようで

きみの名前は喉をかきむしるのに

どうしてだか出てこない





きみの名前を呼びたいんだ

ちゃんと名前があるだろう

俺にしかない響きで呼んでみせるから

もう一度だけ呼ばせてくれないか



俺の名前を呼んで欲しいんだ

ちゃんと名前があるんだから

だけど君は俯いて離れていくだけだから

俺はきみの名前をもう呼べない






それはとても悲しくて

それはとても苦しくて

きみの名前は喉にひっかかって

痛みと共に傷を残すだけ