ぐっと息を詰めて 眉を寄せて

爪を皮膚に食い込ませて

そのまま息をしないで

瞬きも我慢する


そうするとね


泣かないでいられるんだよ




そのままゆっくり息をはいて

それからちょっと吸って

一度ゆっくり瞬きをして

耳鳴りがするくらい 奥歯をかむ

わからないようにするのが

ちょっと難しいけど すぐに出来るようになるよ


そうしてね


笑うんだよ 大丈夫っていうんだ

えへへ、なんて くだけて笑うんだよ




平気だよ 大丈夫だよ




そうしてちくせきされていくものに

いつか押しつぶされて 泣き崩れる夜がきてもね

たぶん もう一人じゃないから大丈夫だよ


あなたはもう大丈夫だよ

大丈夫じゃない時に 大丈夫な人がそばにいるよ


それにね 変わることはもう怖くないでしょう


全部 あの人からの贈り物

それは 私もわかってるよ








そうするとね 私はどうなのって聞かれる


答えはいつも同じ 「大丈夫だよ」




その度 きんと耳鳴りがするのは

きっと気のせいだから