アスファルトの上で 刃物を片手に君が泣いてる

狂ったように声を張り上げて


冷酷な僕は鍵をかけた


君はドアをノックする たたきつける

狂ったように 狂ったように

僕の大事な君を殺してしまうよと

アスファルトの上で君が泣いている




その刃物をしまったら その傷跡をけしたら

ここの鍵を開けてあげるよ



僕が笑った



夢を見た


手首の傷は私が付けたものじゃないけれど

リストカットとは逆の位置につけられた

猫の爪の傷跡が 目の前に突きつけられて





今日は眠らずに 朝を迎えた

窓の外が白んできているのを見ていたら

自然と笑っていた



たぶん、久しぶりに

普通だった頃の友達から連絡がきたから

気持ちがゆるんじゃったんだ



もう一度張り直して 今度はもっと上手に眠ろう





アスファルトの上は 寒いから

そんなところにいたら 風邪をひいてしまうからね





泣きはらした目も 打ち付けて痛んだ手のひらも

今の私なら そっと包んでいやしてあげられる


私は きっと 大丈夫

泣きながらでも もう笑えるようになったから

アスファルトの上の私は

泣き叫んでも 狂っても 決してその手首に刃物を当てたりしなかったから





寂しかったんだね


ごめんね