他人の皮膚を移植すると拒絶されます。自分の皮膚を移植しても拒絶されません。拒絶して排除すれば自己免疫疾患になります。免疫は自分のもの以外は拒絶するのです。

 

しかし、自然界で他人の臓器がからだに入ることなどあるのでしょうか?何のための拒絶反応なのでしょうか?

 

拒絶反応は非自己化した自分の異常な細胞を排除するための機構です。ウィルス感染や癌化により異常な抗原を作っている細胞です。

 

インフルエンザは自分のタンパクを変異させて免疫に見つからないようにして生き残りをはかります。

 

コロナウィルスは大きなゲノムをもっているので、それほど器用に自分を変化させることができません。かわりに宿主とうまくやって平和的に共存をはかる戦略をたてます。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7894315/

 

病気をおこさなければ宿主も無理して攻撃しなくなります。コロナはいじめなければおとなしくてかわいいやつなのです。これが本来の意味での免疫寛容です。

 

コロラド大学で健康な学生72,500人の唾液のコロナのPCR検査をしたところ1,405人に陽性反応がでたのですが、そのウィルス量は入院患者とほぼ同じ分布になったそうです。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8166196/

 

コロナで入院している人と発症しないでピンピンしている人の違いはウィルス量ではなくウィルスを許容できる免疫の寛容力の差なのです。

 

ホルミシスは免疫を安定化し寛容力を高めます。普段からウィルスと共存できる寛容力のある免疫にしておくことが大切なのです。

https://ameblo.jp/radonrooom-rara/entry-12832524090.html

 

 

                                  

                馬替生物科学研究所 所長

第1種放射線取扱主任者

馬替純二