X(Twitter)の方でこういうポストを見かけました。
週に1回とか2回程度しか走らない趣味勢にTLRは向かない。
(維持が面倒だから、という意味)
クリンチャーにしとけ。
という主旨のポストを見かけました。
そこのリプライ欄を読むと、続々と賛同する方たちのコメントで溢れかえってます。
なんなら、月に数回程度しか乗れないタイプの人はマジでTLRには向かない。
無難にクリンチャーにしとけ。
もしくは、俺は走り込んでいるけどTLRからクリンチャーに戻ったクチ。
という人もいらっしゃいました。
月に数回…も乗れてないです。
いまの私は。
社畜過ぎてもう…(このくだり長くなるんで割愛しますw)
なおかつ、複数台持ちなのでそれぞれの個体がどれくらいの頻度で乗られているのかというと、もっと不利な方向に間隔があく事になります。
ですが、TLRに慣れてない初期の頃に空気圧が安定しないという苦労をちょっとしただけで、今は逆にクリンチャーに戻れないかもしれない…という程、空気圧管理程度の手間で他はノーメンテ(シーラント足したりもしてない)で維持できています。
シーラントは古くなって量も減ってるだろうし、何なら古くなったシーラント特有のちょっと臭い匂いが空気圧ボンベをエアバルブから抜く時に一瞬ほのかに臭ってくるあたりで「そろそろシーラントは入れ替えかなwていうか、もうタイヤ交換の時期が近いな」というくらい、安定して使えるようになりました。
約2年…と書くと、そりゃ良くないぜ!とおっしゃる方が出てくるかも知れませんが、Pirelliは屋内保管していたら本当に酷い劣化しないんですよね。
走行距離は4000kmを超えたあたりです。
ここのところ、携わった物件がマジで人手不足な人員配置と無茶な工程だった為、土日もかなぐり捨てて仕事してきた関係でここ2~3年ほどは自転車に乗る機会ってめっきり減っちゃったんですよね。
そんなのもあって、走行距離は少な目ですが期間だけ経過しちゃって今使ってるPirelli Pzero RACE TLRは2年ちょい使っています。
摩耗具合はまだ交換するにはもったいないかな…というくらいにはトレッド面が残っていますが、経年数が経年数なのでさすがにそろそろ交換した方が良いだろうと、のんびり考えるくらいには走りにいくとまだ健全なグリップ力を発揮します。
多少の雨降りで路面が濡れていても大丈夫なくらいグリップします。
このあたりは何とも言えませんけれど…。
保管時にちゃんとタイヤ拭いてから保管するとか、そういう豆な事は一応しておりますw
長くなっちゃいましたが、そうなんです。
X(Twitter)で見かける経験者の方たちのポストの真逆をいく体験を私はしています。
なんで真逆の事になるのか…。
それを考察してみました。
①TLRに慣れない初期は空気圧抜けちゃって…からのトラブルに繋がりがち。
TLRはある程度空気圧が常に充填されている事が大事です。
リムテープがきっちりリムに貼られている事が前提ですが、リムテープが浮いている(それも非常に微妙に)ところからシーラントが回っていく事でリムテープがより浮く。というトラブル事例があります。
これを防ぐ為、MTBなら最低1.5Barくらいは常に空気圧を保つように時々確かめる。
グラベルロードなら、そのタイヤの太さ次第ですけど私が使っている35cを例にいうと、3Bar前後で空気圧が保てるように時々確かめる。
ロードバイクの場合、私は26cと28cを使っていますが両方とも私は5Barよりちょっと高めの空気圧で運用する為(体重のせいですw)、普段の保管状態の時は3.5~4.5Barは保っている状態で保管できるように、時々空気圧を確認しています。
ここで「そんなの大変じゃねぇかw」と思われるかもですが、TLRで空気圧を保つのに有利なのはエアボリュームの大きいMTBやグラベルロードですが、そういう意味でシビアかつ不利なロードバイクの場合、この場合は私が所有しているMadoneですが、私のMadoneの場合は維持する工夫を怠らなかった努力が実ったのか(運もあると思います)
現在は一週間くらい乗らずに放置でも、時々ホイールを15度ずつ回転させてシーラントに浸かる場所を変えていく工夫程度で空気圧が一週間程度なら5.0Barをなかなか下回らないくらいには安定するようになりました。
Bontragerのホイールを使っているので、最初は新品時に付属してきたBontragerのリムバンドを使ってました。
これは空気圧が安定するし、シーラントが回り込んで…というトラブルもほぼ関係ないんでかなり良いんですが経年劣化でリムバンドの方に微細なクラックが入っちゃって、空気圧がどんどこ抜けるwという症状に陥ってからは、私はスタンズのリムテープを巻いてもらっています。
使用しているシーラントも普通のスタンズの製品です。
後輪だけはテスト的にPirelliのシーラント使っていますが、どちらも空気圧は同じくらい安定しています。
だいぶ回答方面の内容まで書いちゃいましたがw
慣れない時期のクリンチャーからTLRに乗りかえたばかりの頃に陥る罠として、多少はTLRらしい気を使うけれど
どうしてもクリンチャーの時の安易さ側の考え方をしちゃって、安定するまでのちょっと気を付けないといけない時期にTLRでやるべき管理(と言っても、そんなに面倒なほどではありません。社畜でほぼ自宅に居れない私でもできているんでw)を怠ってしまって、空気圧が安定しねぇ!なんじゃこりゃ!!
って事になるんじゃないかなー?なんてX(Twitter)のポストを読んでいてそう感じました。
②シーラントの量は適正に。
シーラント入れすぎると、せっかくのTLRの美点であるタイヤのしなやかさや乗り心地の良さ、グリップ力の良さというのを奪っちゃいます。
チューブドと比較して、同じタイヤの太さでより有利なエアボリュームを確保できるからTLRの良さが光るのであって、パンクしたり空気圧が安定しないのは嫌だと考えて適正な量を超えてシーラントを入れちゃうと、まるっきりTLRの良さを自ら封印しちゃう事になります。
まず、乗り心地がかなり堅くなっちゃいますw
そして、重くもなっちゃいます。(シーラントの比重は水との比較でざっくり0.9程度)
リム内幅23cで、タイヤ幅が26cや28cなどのロードバイクの場合。
適正なシーラントの量は40cc~50ccです。
ちょっと心配な方は60cc入れるかなぁ。というあたりです。
それ以上は入れてもそう大して効果に違いは発生しません。
空気圧が安定しない場合は、追いシーラントでごまかすのではなく原因をちゃんと探った方が良いです。
③エアバルブの台座形状
真四角な製品がありますw
今はもうそんなエアバルブは随分と減ったとは思いますが、今でもまだ売ってるかも知れません。
それよりもリム形状に近しい形で丸みを帯びた台座を持っているエアバルブの方が、私の場合はトラブルが減ったというよりも今のところまるでなくなった。という体験をしております。
④シーラントは普通のモノが一番良い。
中には膜を張る製品だったり、固まる力が強かったり…様々なシーラントが売られていますが、個人的な経験談で言うと普通のシーラントが一番良い気がします。
タイヤの中で固まってダマになったりしにくいですし、小さな突起物であいちゃう孔(程度にもよりますが)程度なら、普通のシーラントでも塞いでくれてパンクにつながりません。
これは運も絡むんで一概に言えないのかも知れませんが、私の場合はTLRに変えてから一度もパンクで空気圧が急激に下がって走れない!という経験はありません。
走り終えて帰宅時に、タイヤを丁寧に水拭き~空拭きしている時に「あっ!」とパンクしていたかも知れない小さな孔に気付く時があります。
Madoneに装着しているPirelli Pzero Raceの前輪にも後輪にも結構な数の孔があいた跡があります。
それでも先程書いた記事のように、一週間程度ならほぼ空気が抜けない良い状態を保っています。
なので、シーラントで何か強力に対策する…のではなく、シーラントはあくまで補助的なものであって塊になりにくい普通の製品が一番長く、そんなに気にしなくてノーメンテ気味に乗れるんではないだろうか。
と、私は今のところそう感じています。
最後にまとめ
TLRには使う本人が慣れるまで面倒な事が確かにあります。
私は幸運な事に出先でパンクに見舞われた事がありません。
(私と良く走りにいってくれる人たちもそうです)
そんな運の良さもあるかとは思いますが、TLRで何に気を付けたら安定して使えるようになるのか。
そう考えて行動を繰り返すと、X(Twitter)で見かけたようなTLRはもう嫌!
クリンチャーが一番使いやすい。
という結論にはなりにくいのではないか。
そう各ポストを読んでいて感じました。
まぁ、本当に我々の運が良いだけなのかもしれません。
試行数が私自身もまだ少ない(2年とちょっとほどしかまだ使ってない)んで。
私自身も何度かクリンチャーに戻ろうかなって考えたことがあります。
でも、タイヤ拭いてる時に見る孔のあいた跡を見るに、クリンチャーだったら何度かチューブ交換をしていたのかも知れないって思うと、やっぱTLRも捨てたもんじゃないよなぁって考えなおして今に至ります。
空気圧が安定するかどうか。
これ次第なんですよね。
みなさんもTLR試してみよう!と思った時。
事前にちょっと調べて、TLRならではの注意点に気を付けて維持してみてください。
思っているよりも良い方向に物事が向かうかもしれません。