失礼ながら、スーパーセブンは嫌いじゃないものの
正直に言うとあまり好きではない車種です。
リニアなハンドリングに絶対的に軽い車重。
それがもたらす素晴らしい体験。
しかし、どんなに馬力を上げても絶対的に立ちはだかる「空力」
例えこういう軽量な車重に暴力的な出力を誇るチューニングターボエンジンを積んで(400馬力超)1tあたり800馬力換算になっても、800馬力を誇るR35GT-Rやそれより以前のモデルであるBNR32やスープラなどと比較しても最高速は伸び悩みます。
一度、こういう超高速域での「加速の伸び」を体験しちゃうと初期加速や中間加速がどんなに優れていても…
と感じちゃうからです。
クルマの楽しみはそこだけじゃないし、スーパーセブンのような車に対してそんな問題ははそれこそ「そんなのは本質から外れている」問題なんですけれど。
そんな偏屈な好みを持つわたしですが、貼ったURLの車は素晴らしく興味ありますね。
ハヤブサのエンジンを積んだコンプリートカー。
ミッションもバイクのミッションを流用しているみたいです。
四輪で運用する上で問題になるのはバイクのミッションには後退ギアが存在しない。
というのが大問題になるのですが、このコンプリートカーはフライホイールにモーターを仕込み、そのモーターで後退を駆動する仕組みみたいです。
他に、有名な手段としてバイクのエンジンとミッションを流用したクルマに後退機能を持たせるためにクワイフ製の「回転を逆転させる」仕組みのギアを組み込むやり方です。
ミッションの前進用ギアはそのままに、リアデフ前にそのクワイフ製のギアを組み込み、トランスミッション用レバーとは別にパートタイム式AWD車のように専用のレバーを設け、そのレバーを操作すると駆動輪が逆回転するようにする仕組み。
これだと前進6段、後退6段wという状態になります。
こちらのメーカーがそれを嫌ったのは、普段使わない時にも「抵抗」になるからでしょうね。
トルクスプリット式AWDは有名ですが、BNR32やBCNR33、BNR34などの第二世代GT-Rはフル加速するとAWDになるのは有名です。
しかし、250km/hを超えるとセンターデフを切り離し後輪駆動に徹するのは、知ってる人はご存知ですが、車名やエンジン型式やそのパフォーマンスなど知ってる人は多数いてもアテーサのそういう制御を知らない人が多いのも事実です。
しかし、車重もほぼ同等。
出力も同等な80スープラと第二世代GT-Rがゼロヨンをすると、前半200mはGT-Rが有利だが後半200mは後輪駆動のスープラの方がなぜ加速が伸びるのか。
完全に切り離して駆動損失を抑えても、システムにぶら下がって回転する以上はそれが無視できない抵抗になり、それが現実に「差」となってあらわれるのです。(デフオイルやトランスファーのフルードのせん断抵抗など)
それなら、多少フライホイールの慣性が増しても。
むしろ,
いくら軽いったってセブンの車重はバイクよりも約2.5倍近く重い。
低速でのドライバビリティに繋がるので、そういう仕組みを優先したんでしょうね。
想定されている車重が倍ほど違うクルマに積んでいる事でクラッチもそうですけれど駆動系自体の耐久性や強度も心配ですが、ロマンありますね~。
これ、輸入できないのかなw