随分、間があいちゃいましたw

竣工を迎えてちょっとの間、リラックスしながらの時間を過ごしているのですけれど

思いのほか、イチ図面屋の私と呑みに行ったところで何らメリット(営業的な、という意味で)が無い業者さんたちが、思いっきり呑みに誘ってくれるんですw

毎週、週3~4で呑みに行っている為と、日中は竣工図などの図面や書類の作成や整理の為に業務に追われて、なかなか時間が取れませんでした。

そんな話はさておき、以前のブログの続きです。

 

R35GT-Rがデビューし、実績を残した事で与えた影響というのは、私達業界に居ないイチ車好きとして見聞きする以上に影響が大きかったのではないだろうか?という話しからの続きです。

 

なぜ、そういう影響があったのか?と推理するきっかけとなったのが、今までの歴史です。

わかりやすい指標として、雑誌などでよく取り上げられる「筑波などのサーキットタイムでの記録」です。

サーキットでの走行性能など、端的なもので役に立たないとも言えるのですけれど、話が拡がり過ぎる為にここでは的を絞ってあえて書きます。

簡単に言えば、今までの歴史は、80年代まではとにかくパワーアップ!そして純粋な速さの追求。とも言える進化の過程だったと思います。

80年代以降は、環境問題にも取り組みだして、まずは大きく排気ガス規制により排気をクリーンにしよう!という流れに。

90年代以降は、そういう規制に抑圧されながらも、さらなるパワーアップと速さへの飽くなき探求。というイメージです。

2000年代以降は、そういう古き良き価値観そのものに時代が捉われなくなっていき、量産メーカーは売れなくなったスポーツカーカテゴリーの車種を減らしていく、世の中のエコブームに乗っかってエコカーへシフトしていく…というイメージ。

2010年代以降は、それらエコブームに拍車が掛かると同時に、より高い安全性への進化というイメージ。

 

こういうスポーツ性能に逆風流れる最中でも、一部のスポーツカーやスポーツモデルの速さへの探求は、歩みを遅めたり速めたりしながらも続いてました。

 

80年代では、市販車ノーマルの記録は筑波(2000)で1分15秒前後の時代。

国産スポーツモデルも、いつかは筑波1分10秒の大台をクリアして、1分8~9秒の記録を出すんじゃないか、と言われていた時代です。

そんな時に当時の911は911SCというグレードで簡単に1分8秒台という偉大な記録をマークします。

90年代に入ると、この記事のその1でも書きましたけれど商売上の目的としてイメージアップの為に、市販ノーマルのままじゃなく、メーカーから借り受ける車はノーマルを装った「メーカー広報車」という名の改造車となり、筑波を1分4秒とか5秒で駆け抜けるw

という凄まじい記録を出すんですが、これはあくまでズル行為なので私の中で記録はノーカウントとします。

NSXも、この広報車の流れにあったと推測します。

この記事のその1で書きましたけど2004年当時の筑波動画で、広報車じゃないユーザーカーであるNSXが筑波を走って、1分7秒という記録が残ってたからです。(それもプロレーサーのガチんこ走りで)

そっからどんな好条件だったとしても、筑波くらい短いコースで1分3秒とか4秒とかラップできると思います?w

私は到底考えられません。誤差の範疇を超えてます。

なので、公式に残ってるポルシェの記録だけで書きます。

(注:それでも1分7秒台で走り切った!というのは、当時の性能として考えると十分に立派と思います。そこからメーカーが手を加えてイジるから話がややこしくなるし、みっともない印象になっちゃうんですよ。1分7秒台で非常に立派です本当に。もったいない)

 

当時の911として964型という型式で、911SCというモデルからすれば930→964という進化で一世代進化しており、トーションバー式スプリングで構成されていたサスペンションが、964になってコイルオーバー式サスペンションへと進化して、一気に現代化が進んだ、とも言われているモデルです。

このモデルでの記録は、筑波を1分7秒台で走り切る性能でした。

これほどモデルの大半を構成する部品を一新しても、筑波で1秒しかラップタイムが上がっておりません。

次の空冷最後となるモデルである993と言われるモデルも、筑波でのラップタイムは1分7秒台だった、と記憶しております。

違ってたらすみません。

じゃあ993は進化してないのか?という話しですが、速さは同等のままだが操縦安定性が改善され、誰でも乗りやすくなった、ともいえる改良だったのです。

また、この時の法規上の問題として「空冷エンジン」のままだとどうしても超えられない「壁」があったので、わかりやすい速さの更新があまりなされなかった、とも解釈できます。

また、この時の国産車も人気だったR32から続く第二世代GT-Rも惜しまれつつ販売を終了。

トヨタの誇るスープラも、同じく販売終了。

マツダの誇るRX-7も、ローターリーファンのみならず惜しまれつつ同じく販売終了。

ホンダのフラッグシップであるNSXも、惜しまれつつ販売終了。

90年代を代表とする一世を風靡した各モデルたちが姿を消したのも印象的でした。

 

このまま細かく書き続けるとイタズラに長くなるので、この辺で割愛したいと思いますw

 

要するに、環境規制や安全性などの時代の要求により、新型車は重く鈍重になっていく足枷がありました。

それに逆らう様に技術革新によって、これら代表的なクルマ達はより高いスピード領域を切り開いてきました。

その歩みが、一世代毎にちょっと速くなったり、速さ自体は足踏みに近い状態だけど、誰でも乗りやすくなってたり、別の方向での進化も見られて、各世代ごとに特徴がありますが、こういう感じで進化してきました。

そこへ来て、R35GT-Rの登場で過去に一世を風靡した90年代スポーツカーやスポーツモデル達のフルチューンかフルチューンに近い性能を「ノーマルで発揮していた」のです。

997型のターボも筑波で乗ればR35GT-Rとほぼ同等のラップタイムをただき出すものの、高速域でのスタビリティ差はいかんともし難い差が実際にあったのは現実です。

 

…またまた長くなっちゃったので、今回はこの辺でw