大阪へ帰ってきてから、バタバタしていたのでなかなか実現しなかったのですが、車仲間の人と会う事ができ、そこからまた素晴らしい繋がりで新しい知り合いができました。


81マークⅡ系をこよなく愛する方たちとお知り合いになれました。


そして、その81マークⅡに乗せていただいて目からウロコ。(もちろん助手席ですw)

何に驚いたかと言うと、その接地感。

ノーマルの足ではないのですけれども、26年近く?前の車とは到底思えない素晴らしさ。


搭載しているエンジンもターボではなく1G-FEや1G-GE、1JZ-GEでNAモデル。

特に1G系が頭の重さも軽くてより素直な動きをしてました。


そして、速い。


ターボ車や、それの改造した車と比較して絶対的に速いワケではありません。

しかし、過不足ない必要にして十分な速さ。

それでいて物足りない事もなく、楽しい速さ。


そして、非常にコントローラブル。


以前、車種的には不向きなんですけれども、HCR32でジムカーナしつつ練習していた時期があったのですけれども、その時に乗っていたHCR32を思い出しました。

あの当時乗っていたHCR32は、足回りCRUX。

リンク類は全て調整式かつ軽量化+強化。

デフも当時リリースされていた製品では一番クラッチディスク径が大きいカーツ製だったかな?

デフはうろ覚えなのでカーツじゃなかったかも知れないw


…それはさておき、苦労して組んだだけあって非常に素直な、フロントが重い直6を積んでるモデルとは思えない素直な動きを実現していたスカイラインを思い出しました。


そして鳥肌モノなのが路面のギャップを拾いつつ走っている時。

バネ下が暴れない。

路面にしっとりと…と言うと語弊もあるのかも知れませんが、そうと言うしかない程に路面にしっとりと吸い付いている。

かと言って、無闇にタイヤが粘り過ぎない。

大変良い意味で、非常にニクイところでタイヤがちゃんと逃げる。

これは滑って逃げるという意味ではなく、しっかりとグリップ感も残しつつリアが無用に粘り過ぎてアンダー…とか、ロールアンダーが出るとかそんな次元の低い話題でもなく、じわっと車体が綺麗にまあるく回りこみながら、きちんと前に進む=トラクション性能が素晴らしい。


なんて言ったらいいんだろうw

上手く説明できてない気がします。


絶妙な四輪バランス。

これが端的に表現できているでしょうか。


何せ、素晴らしい車でした。

そんなのが1台だけとかじゃあないんです。


非常に良い体験をさせていただきました。

目からウロコとは正にこの事。


81マークⅡだけではないと思いますが、こういう終着駅型の車が国産にもあった。

素晴らしい事だと思います。

アレよりも速い車はあるでしょう。

アレよりも楽しい車もあるでしょう。

でも、アレの代わりになる車もないのも事実だと思います。


古い車なので、どんなに頑張ったって最新のモデルと比較すれば同じ排気量で現代の車よりも車重は100kg以上軽いと言っても燃費性能他ではかないっこありません。


ですが、現代の新車で買える車が忘れている大事な「素直さ」

掛け値なしに「まっすぐ走る」

これを持ってる81マークⅡ。


今や貴重なんじゃないでしょうか。


最近の車は、最近の売れ筋というかドイツ車にも散見されるようになってきてますが…

わかりやすい「スポーティな表現」として、ちょっとハンドル切ったらバビュっと曲がります。

そして、わかりやすい演出として鬼のような直進性を再現しようとハンドルの中立付近にあえてわざと重たいギュッと何かが詰まったような手応えを作ってあります。


酷いモデルになると可変ギアレシオを持つステアリングラックを内蔵していて、普通と真逆のセッティングである、中立付近ではクイックなギア比、ハンドルを切っていくと謎のスローなギア比。

これって高速道路などで走っていると、何にも考えずに乗っているとその「重いステアリング」に安心しきっちゃって…かつ、そういう「思いこみ」で「安全だ」と考えがちですが、逆に危険です。

路面のギャップ拾って車の進路が若干動いているのに、わざわざ演出の為にしつらえられた中立付近の重さが邪魔して運転しているユーザーは一瞬気付くのが遅れる。

操作が一瞬遅れるが故に、車の動きや修正が遅れて→これの繰り返しで非常に疲れますし、結果的に危ない挙動の予備軍のようになってしまっている車も多いです。


または、駐車場などで徐行している時はクイックなギア比で少し切るだけで大きく前輪が動いて…という製品もありますが、その可変制御が面白いほど邪魔して素直なステアフィールをスポイルし、そういう機構が選べない、もしくは、オプションで選択できるが選択せずに購入した方が車はまだ素直に動く…

などと言った本末転倒なモデルまである始末。


そして、そういった車種が世界的に売れているが為に他メーカーも追随する動きが若干生まれてしまっているという悲しい連鎖。


穏やかかつゆったりと乗れる、しかも軽い感触はあるが実は真逆でどっしりとした直進性で乗りやすかったフランス車。

これらフランス車も若干売りやすい、わかりやすい、そういう「バビュっと」曲がる性格になりつつあったり(ルノー)もうなってしまっている残念な車が増えてます(プジョーやシトロエンの一部車種)

フランス車よ、お前もか…

と少し残念な気持ちになります。


他メーカーはもっとわかりやすく、もっと以前からそんな性格。


最近はメルセデスもそういう傾向が強くなりつつあるらしいです。(私はまだあまり乗った事がないので聞いた話ですみません)

メルセデスさんくらいは、以前と変わらぬ頑固な車造りをして欲しいところですが…

売れなきゃ営利形態をとってる企業である以上は死活問題なのでしょうがないのかも知れません。


何故、こうなったんでしょう。


我々消費者にも問題があったのではと思います。

また、そういう事をしっかりとユーザーに伝えてこなかったマスコミや雑誌の責任も少しあると思います。

手放しで有名メーカーの車を褒める。

出たてのモデルで突き上げ酷い足回りでも、「ベンチマーク」と言われる車種は手放しでほめる。


アカンと思いますw


今からじっくりと時間かけて、少しずつ改善の方向へ向かうように

雑誌に携わる人たちに頑張って欲しいです。


私みたいな素人が言っても説得力ないですから…

気付いてる人は、いくつか反論したい気持ちや箇所があったとしても、大筋で理解されると思います。


現代の車は多種多様な要求を満たした上で、売れるように作らないといけないし、利益がでるように設計・製造しなきゃならないので非常に大変な作業だとは思います。

ですが、人を載せて1.5tから今や当たり前の様に2t近い車重で、それも最近のテクノロジーの凄まじさで車重をモノともせずに小さい排気量のエンジンでも過不足ないどころか1980年代や1990年代の車と比較して問題にもならないくらいの速度で走らせます。

そんな危険もはらむ乗り物。

少しでも安全に乗れるように素直な動きの車に…

1980年代や1900年代頃のタイヤに頼り切ってない、車のメカニズムでゆったりと乗れる味わいをもった車を、また作って欲しいです。


絶滅はしてないし、最近出た車種でもそういった車種が健在なのでこういう貴重なモデルを限られた車種だけじゃなく、車業界全体に広めていって欲しいなぁ…


そう思いました。

とてもいいミーティングだったと思います。