◆ad:tech Tokyo Keynote「マーケティングの未来像」by:Josh Bernoff

Josh Bernoff:フォレスター アイディア ディベロプメント担当 シニア・バイスプレジント



日本の企業がどういうテクノロジーを利用していくかの恐怖心があることがわかった。
なぜ、マーケティングがよりデジタルになって、よりインタラクティブになるか。

どういう人間にリーチしたいのか、そのセグメントはどういうテクノロジーを使うのか。お客を理解すれば、どのツールが一番効果があるかがわかる。
人を理解するために、一番いいのは家族だ。
マーケターとして、この家族をみたとき、どのデバイスを使うかでみてしまいがちだ。
しかし、そうではない。
人が使っていて、人が使ってる行動が特別だ。
テクノロジーの先にいる人をみるということだ。



当時のミラノで使っていた通信デバイス。電報の機械。
当時は、それを上手く使うことがすごかった。
電報の機械を使う人を、送られていた中身を見なくてはいけない。


こういった「テクノロジーを使う人間」について書いたのがグランズウェルだ。


デジタルが将来を左右する。
なぜなら、それが単にあたらしく面白いからではなく、柔軟で協力だからだ。


◆デジタルマーケティングにフォーカスすべき5つの理由◆

1.消費者はますますデジタルを利用している
2.今が正しいリスクを背負うとき
3.デジタルはマーケティングファネル全体に影響を与える
4.消費者はお互いを信じる
5.短期的な投資で、長期的な成功を得られる

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1.消費者はますますデジタルを利用している
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日本の消費者のコンテンツ作成も増加

しかし、オンラインに広告費は費やされていない
テレビ約50%だけど、メディア滞在時間は30%
インターネットは17%だけど、利用状況は70%


これから絶え間なく続くデジタルマーケティングへの移行
カスタマーがデジタル化している。

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2.今が正しいリスクを背負うとき
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リスクがある。

◆今からできるマーケティングイノベーション

Enhance 既存のマーケティングプログラムを生かす
Include プロセスに顧客を参加させる
Empathize  


※米国家電量暗転Best Buyは第三者にサイトを公開
自分達のAPIを公開をして、新しいネットワークを構築。

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3.デジタルはマーケティングファネル全体に影響を与える
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マーケティングファネル

事例:Myspaceでのアディダスのクチコミキャンペーン

マーケティングレボリューションは、1000ドルで9万人の人達。
9万人がこのサイトを訪れている。
カサロング効果?

波及効果がある。9万人→2.6万人

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4.消費者はお互いを信じる
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知人からのメールは51%
コミュニティ内で消費者はお互いを信じあう

ネット通販ZapposはTwitterで消費者の声を聞き、回答する。
カスタマーサービスをしようと決意した。
10億ドル分の靴を販売することができた。

amazonがzapposを買収したかというと、消費者との関係を
構築できたからということだ。

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5.短期的な投資で、長期的な成功を得られる
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素晴らしい庭園を維持していくために、コストはどうしてもかかる。

事例1:
Starbucksは新商品発売にFacebookのコミュニティを利用
Facebookのコミュニティを既にアプリケーションとして活用している。

100万人のファンがいる。

事例2:
National Instrumentsの有用なユーザー・コミュニティ
テスト・計測・制御等の製品・ソリューション提供企業

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◆最後にRecommend

・デジタルに投資しよう。あなたの顧客がそうしているように
・意味のあるリスクをとろう
・ファネルのどこに注力しているかを認識しよう
・顧客の声をビジネスにとりこもう
・ソーシャルアプリケーションは長期的な価値をもたらすことを認識しよう

★デジタルが将来を左右する。なぜなら、それが単に新しく面白いからではなく、
柔軟で協力


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質疑応答
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質問1:商品のプロダクトサイクルは関係あるんじゃないのか?
確かに商品の寿命は短い。
スターバックスの会社とお客は長期的な関係である。
セールスフォースドットコムもそうだが、商品を改善していける。
製品は短くても、関係は継続性がある。


質問2;ROIについてどうするの?
ROIの評価について聞かれた。ソーシャルテクノロジーに興味があるから
実施してみて、後で「上司にこれって効果どうなんだよ?」と聞かれる。

成功した企業は、成果の評価を事前に決めていた。
他のマーケティングと同様、目標に対して事前に測定方法と効果をみておく。


質問3:「消費者を信じる」とあったけど、
消費者はお金を払うからいいことを書くのでは?

お金をもらった部分しか評価しない人もいるが、そういう方のファンとは
それほど大きくはならないだろう。
米国では、スポンサードカンバセーションは非常に話題になっている。
お金を払われたと公表することが重要であり、ポジでもネガでも
書ける権限があるということだ。

慎重に選んでいくことが大事だ。


質問4:企業内で実践していくことが難しい環境にある

アメリカの経営者は、それもわかっているが、実践しなくてはいけないことも理解している。
出来ることは限られている。
ビジネスの中核(中心ではない製品)ではないところで、成功し、実績を得る。

中央に、ソーシャルアプリケーションの担当を設ける。
ソーシャルアプリケーション部門を設立するのではなく、小さくはじめる。


質問5:ソーシャルメディアでクリエイティブが上手くいった事例。
変革は既に起こっている。
従来のインダストリーが模倣していくことになる。ソーシャルネットワークで
起こっているような事例を模倣していくことになる。
例えば、スーパーボール。ドリートがそういうことをした。
顧客との関係を深くしてきている。テレビに関してソーシャルネットワークの影響が大きくなってきている。従来の広告に依存していたらダメだ。


質問6:UGCの影響でコストが下がっている件
米国の伝統的メディアも同じような質問をしてきた。
従来のメディアとソーシャルメディアとの線引きをすることがするだ。

例えば、ウォルストリートジャーナルで書いてあるものは、
コメントはユーザーの意見であって、記事とは違う。
自社のコンテンツの質の維持をすべきではあるものの。

オーディエンス向けのコンテンツに投稿させる。
これによって、元々のテレビ番組の消費を奨励している。
そういうことをテレビ会社もすべきだ。