(数十年前のことのなので、不確かな部分もあると言う前提で書きます。)
知り合いの知り合いに海外とのアマチュア無線QSO(交信)を普通にやっている人Oさんというがいると友達に聞き行ってみることにした。その頃のアマチュア無線は、同じ趣味というだけで初対面の人にやさしい寛容な世界だったと思う。
すこし日が暮れ始めた頃、案内されたその部屋の机には、憧れの無線機が置かれていてすでに電源も入っていた。
多分あれはTRIO TS-511だったと思う。
(カタログに書かれていたSSBで世界の友と語ろう・・・の言葉が刺さりました。)
無線機のメータの照明が緑とオレンジに浮かび上がっていたことを忘れない。
すでに、暗くなり始めたこともあってそれは幻想的に浮かび上がっていた。
そしてモガモガモガ・・・というSSB特有の音声が聞こえてくる。
※SSBはそれまでのAMに変わって先端の通信モードだった
耳を澄ますとノイズの中から英語のCQ(聞こえた人は誰でも呼んでの意)が聞こえた。
どこの国の人なのかコールサイン聞き取れない。
短波の世界では、安定した強さで信号が来るわけではないのです。
それを聞いた0さんが「呼んでみるね」といった。マイクを握ってPTT(送信スイッチ)を押すと先ほどのノイズが止まりQさんの
低い声だけが部屋に響いた。 まず自分コーリサインを「ジュリエット フォックストロットワン ✖️✖️✖️』と
コールした、すると相手もそのコールサインを復唱。 その後QTH(運用場所)名前、シグナルレポートの交換、QSLカードの交換、使っている無線機とアンテナの紹介・・・最後の73(さようならの意)とOさんが言うまで僕は、呆気にとられてみていた。
すごい!かっこいい!この部屋から数千キロの彼方に電波が飛んでいる。
自分がやりたかったのはこういうアマチュア無線だと思ったのでした。
この日の感動が、僕のアマチュア無線にたいしての原点だと近頃確信しています。
自分もやってみたい・・・でもどこから何を?
なにもかも手探りでした。