10月に入り、和佐又ヒュッテのレコメンドが入るようになった。閉鎖されていた和佐又ヒュッテ・キャンプ場が再開されたとのこと。子供が小さなころは、お客さんが少ないからと選んでキャンプに行っていた和佐又キャンプ場だ。お盆のハイシーズンでも2~3組しかいなかったのが今は昔の物語だ。

 

 

 上北山村の道の駅に駐車し、大台ケ原ヒルクライムのコースをたどる。ヒルクライムの激坂区間も自分のペースで上ればただの道だ。どんより曇って初冬のようだけれど、陽が差すと秋の風景だ。

 

 

 ゴォーゴォーと頭上を巻く風の音の後はコツンコツンとどんぐりの落ちる音。落石ならぬ『落実~っ』と小さくつぶやいてみる。

 

 

 ザザッと路上の落ち葉がこちらに向かってくれば、鹿の鳴き声も聞こえる。山道の表情は紅葉だけでなく、耳からもうかがえる。

 

 

 大台ケ原ドライブウエイに合流し、山頂を目指すなら右折だが、今日は左に曲がる。ドライブウエイは車が多く、魅力のあるコースには思えなかった。

 

 

 ドライブウエイ起点のトンネルを左に入り、村道を下る。40年前、まだダートだったこの道を下っている途中、サイドバックをキャリヤ枠ごと落としてしまった道だ。

 

 

 村道に入ると雰囲気が変わる。もののけ姫が出てきても違和感がない雰囲気だ。車が入らないというだけで様変わりだ。

 

 

 R169に入り、道の駅に戻る。薬師の湯で汗を流し和佐又キャンプ場に向かう。

風が強かったが、月がきれいに出てくれた。

 

 

 さて、40年前はサイドバックをアイゼンバンドでキャリヤ本体に固定し、小処温泉まで走り渓流沿いの岩風呂に入れていただいた。その小処温泉が11月26日で閉業される。1時期閉館されていたが、きれいな建物で再開されていたことを思うと、寂しい限りだ。建物はまだきれいので、何らかの形で再開してもらえると信じている。