プライベート

レーシングドライバー君が

プライベートは何のかんのと言い出したら

レース人生終わりと思えばいい。

レースだけ考えてる時にゃ

プライベートっちゅう

言葉は出さん。

さも正しく響く言い訳探し

はじめに見つけるんが

プライベートっちゅう言葉。

そう言や、立ち入れんからな。

都合悪いところは全部

プライベートっちゅうことで

逃げられるからな。

そん次に便利なんが

関係ないっちゅう言葉。

関係ないことにも

立ち入れんからな。

合せりゃ、

プライベートは関係ねえ。

レーシングドライバー君が

これ、口にした日にゃ、

離れるが一番、それしかない。

自分で将来つぶしてんだ。

ソイツの言うプライベートは

本来のプライベートじゃねえ。

女のことだ、大概は。

絶対踏み込まれたくない

プライベートは

初めっから口にしねえ。

女にイカレタだけだ。

忙しい

レーシングドライバー君、

営業準備たまってるはずだが

何も言ってこねえ。

久しぶりの電話で言いやがったのは

何かと忙しくてあーだこーだ。

忙しいんがどうした？

結構じゃないか。

トレーニング

練習

営業

バイト

忙しくて当然だろ。

忙しくて営業できん？

なら、するな。

彼女と話したら、あーだこーだ？

その時間はあんだろ。

しつこいようだがな

プロのレーシングドライバーになりてえなら

彼女と話す時間より

大事にする時間があるだろが。

それで手伝ってくれっつーのは

おかしいだろが。

営業の電話代もバカにならない？

そこは正しいさ。

が

ラブコール代はどうなんだ？

幸運を呼ぶ女

海外戦でピンと来る感。

この女

レーシングドライバー君に

幸運を運んでくれる。

稀にこれを感じた時

地元のその女を強引にでも

レーシングドライバー君の女にする。

一時的にだがな。

女は

国営テレビ、全国紙、

モータースポーツ誌、連れてくる。

社長、会長、

権力者、連れてくる。

レーシングドライバー君を

ステイタス高い場所へ

連れていく。

トップな女は

自分の男もトップにすべく

人脈を総動員する。

悪いとは思うが

トップに行きゃ

女はやっぱりトップが必要。

言いたいのは

ボトムクラスで

ボトムクラスな女は不要。