1.骨盤の前傾によるサドル形状とサドル前後位置の違い

 

 

A:骨盤前傾小
B:骨盤前傾中
C:骨盤前傾大

 

1-1.サドルの形状

 

骨盤をあまり前傾しない「A」のような場合は、上の図のように、フラットな形状である程度クッション性があるサドルが骨盤にフィットします。

中程度の「B」の場合は、フラットに違い形状もしくは後ろが少しせりあがっているサドル、またはサドルの「たわみ」があるサドルが骨盤にフィットします。

前傾が多い「C」のような場合は、後ろが大きくせり上がっているサドルが骨盤にフィットします。

 

おそらく、各メーカーにはそれぞれのタイプに応じたサドルがあるはずです。

 

1-2.サドルの前後位置

※ 図の垂直の線はサドルの中心線、オレンジの線は骨盤の位置の目安です

 

骨盤の前傾が多い「C」の場合は、サドルのスイートスポットに骨盤の前のほうを当てなくてはならないので、通常よりもサドルの位置を前方に移動しないとフィットしない可能性があります(多くの場合「C」タイプに合うサドルはサドルの長さが短く作ってあるので通常のセットバック値くらいでも問題がない場合もあります)。

逆に、骨盤を後傾する場合は、サドルを後ろに引いたほうがフィットする場合があります。

なので、サドルの前後位置だけで、単純に「前乗り」とか「後ろ乗り」とかいう言葉を考えてしまうと困惑します。

 

最初は良いが、走っているうちに座る位置が前後にズレて痛みが出るような場合は、この「前後位置が悪くてフィットしない」ケースが当てはまるかもしれません。

 

 

あとがき:

 

サドルをバイクから外してお尻にあてがってみると、ちょうど良い座り場所(スイートスポット)が見つかります。

バイクにサドルを取り付けて、正しく角度を調整し、その位置に座れない場合、今回の理論で言うと、サドルの形状またはサドルのポジション(前後位置)が合っていないということになります。

 

もちろんサドル高さやバーのポジションなどの関係してきますが、サドル交換をしたときは、前後位置をシビアに調整したほうが良いということです。