<ぺダリングで使われる筋肉>
ぺダリングでは、「股関節」と「膝」と「足首」を伸展・屈曲する筋肉が使われます。
・股関節の伸展は大殿筋とハムストリングス(大腿二頭筋)、
・股関節の屈曲は大腰筋、腸骨筋、ハムストリングス、大腿直筋
・膝の伸展は大腿四頭筋(外側広筋、内側広筋、大腿直筋)とハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)
・膝の屈曲はハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)
・足首は脛とふくらはぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋)
だいたいこんな感じでしょうか。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
参考:ペダリングで使われる筋肉(引用:trainingpeaks.com)
体型などによって個人差はあると思いますが、ひとつの参考にはなると思います。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
高いパワーを持続するには、
股関節と膝の伸展で使われる後ろの筋肉「大殿筋」と「ハムストリングス」と、脚の前の筋肉「大腿四頭筋」をバランスよく使う、または使い分けることがキーポイントになると思います。
<ペダリングでの筋肉の使い方>
・太ももの前の筋肉、大腿四頭筋(大腿直筋 内側広筋 外側広筋)は、つま先を前に出すような "膝下を伸ばす動き" で使われます。
前の記事で書きましたが、運動方法で言うと「能動的(アグレッシブ)」な動きです。
・大殿筋とハムストリングスは、かかとを下げてペダルを押すような "股関節の伸展の動き" で使われます。
対してこちらはペダルに体重をかけていくような「受動的」な運動になると思います。
・個人的な感覚では、ハムストリングスは大殿筋とセットで使われるイメージです。
(なので大殿筋がうまく使えていないと代わりにハムストリングスの負担が増える)
・ふくらはぎの筋肉はアンクリングする(足首に変化がある)と使われます。
大腿四頭筋をアグレッシブに使うようなペダリングだと、ふくらはぎも多く使われると思います。
たぶん、普通の自転車に乗ったことがある人は膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)は使い慣れているんじゃないかと思います。
でも、その筋肉だけだと膝も痛みやすいし、持久力とパワーの向上と両立は難しいです。
なので、股関節・太ももを伸展してペダルを押し下げる筋肉(大殿筋とハムストリングス)を使えることがぺダリング上達のポイントになるでしょう。
前に、
「受動的な運動 → 重い物を押すような筋肉の使い方」
というようなことを書きましたが、
手で重い物を押す時は、手や肘を伸ばす筋肉ではなく、肩や胸まわりまたは腰や脚などの手から遠い大きな筋肉を力をかけるきっかけに使っていると思います、そうじゃないと重い物が動かないし、力に弱い手首や肘が痛んでしまうからです。
それと同じで、ぺダリングでも、力をかける時には足先や膝だけではなく足から遠い股関節や骨盤まわりの大きな筋肉を連動させて使うことがパワーをかけるぺダリングでの筋肉の使い方のコツになります。
立ち漕ぎ(ダンシング)すると分かりやすいと思いますが、つま先を下げるような姿勢だと膝や前腿、ふくらはぎに負担がかかるので重いギアが回せません。
大殿筋やハムストリングスを使うには、かかとを下げ気味の角度(スクワットをするようなナチュラルな角度)にして、ペダルに荷重を乗せるようにしながらペダルを押していくと筋肉をうまく使うコツが掴みやすいと思います。
シッティングでも立ち漕ぎでも、低いケイデンスを持続できるように練習してみると分かりやすいかもしれません。
<ポジション>
全体的なポジションで言うと、サドルを後ろに引くと脚を伸ばす太腿の前の筋肉は使いやすくなるけど、押し下げる後ろの筋肉群は使いにくくなります。
サドルを前に出すとその逆です。
あとは、(※私の場合は)サドルが高すぎたり骨盤が前傾しすぎている姿勢だと後ろの筋肉(大殿筋とハムストリングス)がうまく使えません。
そうなると膝や膝まわりの筋肉、ふくらはぎに負担が来ます。
おそらく、そのポジション・姿勢だと腰まわりとお尻の筋肉(大腰筋・腸骨筋・大殿筋)が緊張してしまい、足首もリラックスできなくなってしまう(つま先が下がる)ので、そうなるのだと思います。
かといって、骨盤を無理に起こしたりかかとを低くしすぎると、ハムストリングスや大殿筋の負担が増えたり、大腿四頭筋が使いづらくスピーディーなぺダリングができなくなるので、
骨盤や膝まわり、足首まわりの筋肉がリラックスできる(筋肉が伸びすぎない/縮み過ぎない)ポジションにすることが、太腿の前後ろの筋肉を両方バランス良く使えるポイントになると思います。