F1第5戦のヨーロッパGPは当ブログでもお伝えしたように、フェラーリのミハエル・シューマッハがピットストップの駆け引きで見事逆転勝利で、今季2勝目、通算86勝目を手にしています。2位は2戦連続でルノーのフェルナンド・アロンソ、そして今シーズンからフェラーリに移籍してきたフェリペ・マッサが3位で嬉しい初表彰台です。チーム別にレビューを書いていきます。


・ルノー

アロンソについては完全にピット戦略で負けてしまいました。レースペースでも終盤はミハエルに大きく離されるところもありましたが、確実に2位表彰台というところはさすがです。フィジケラは予選でビルヌーブに詰まってしまって後方スタートですが、多くのリタイヤもあり、終盤はバリチェロにずっとプッシュしていましたから、以降に期待したいと思います。ランキングでも後ろからシュー&フェラーリが迫っているだけに、今後、油断は禁物です。


・マクラーレン

勝てませんね~昨年のこの時期はルノー以上の速さを見せ始めていたのですが、今回もライコネンが4位で精一杯という結果でした。レースペースはいいと思うので、あとは予選の速さがもっと重要かなと思いますね。このシーズン、マクラーレンが速さを見せることでルノー、フェラーリとの三つ巴でもっとおもしろいシーズンになると思うので、マクラーレンには早く勝ってほしいです。


・フェラーリ

パーフェクトレースでしたね。欲をいえばマッサがアロンソを抑えてくれていたら文句なしでしたが、ミハエルが見せてくれたアロンソがピットインしてからの抜群の速さ、そして終盤も引き離していた速さはまさに皇帝の完全復活といっていいでしょう。そしてマッサも殊勲の3位表彰台です。5戦目にしてしっかりと初の表彰台で、今後に十分期待できると思います。下手したらPP獲ったり、勝っちゃいそうですね。フェラーリにとってはいい週末になったことは間違いないでしょう。


・トヨタ

トヨタにとってはケルンから応援が来ているだけに、ここでもノーポイントは非常に悔しいでしょう。母国GPのラルフはあと数周というところでリタイヤ、トゥルーリも入賞を惜しくも逃す9位となかなかチームは波に乗ることが出来ません。チームにとっては本当に悔しいレースだったのではないでしょうか。


・ウィリアムズ

ロズベルグは超重タン作戦が功を奏し、開幕戦以来となる7位入賞を果たしました。母国GPで嬉しい入賞です。ウェバーも順位が上がった序盤でハイドロリックのトラブルでリタイヤでしたが、エンジン交換がなければダブル入賞も十分ねらえていただけに残念ですね~コスワースエンジンは少し信頼性に欠けるでしょうか。


・ホンダ

まずまずの収穫があったレースなのではないかと思います。課題のレースペースはルノーやフェラーリには全然追いつけていませんが、バリチェロが移籍後最上位となる5位入賞で、ずいぶんチームになれてきていることを証明してくれたのではないでしょうか。一方のバトンの方もリタイヤとなってしまったものの、開幕のバーレーンで問題だったスタートが素晴らしかったので、これは次に繋がるレースだったといっていいと思います。


・レッドブル

レッドブルは波に乗ること以前に波を探すことも出来ていないのではないでしょうか。これで2戦連続の両ドライバーリタイヤとなり、昨年クルサードが好走を見せてくれたサーキットだっただけに、勢いが全くないことが感じられます。


・BMWザウバー

ビルヌーブはグリッド降格もありましたが、なんとか8位入賞でした。予選でもなかなか良かっただけに、かつての速さが一部戻ってきているのではないでしょうか。一方のハイドフェルドは母国GPで、全く良いところが無く、序盤はずっとモントーヤに追い回される展開でした。ハイドフェルドは昨年ここで初PP、そして2位表彰台だっただけに、マシンに合っていないのでしょうか。


・MF1

MF1は決してレースペースは良くありませんでしたが、しっかりとリタイヤが相次いだ中、二人とも完走ということは良かったと思います。トヨタエンジンも信頼性はまずまずなだけに、MF1としてはとにかく速さがほしいですね。


・トロ・ロッソ

ポイントが遠いです。リウッツィは1周目にアクシデントによるスピンでリタイヤ、スピードは11位という結果でした。MF1よりは速いものの、他のチームよりは一段階遅いです。


・スーパーアグリ

モンタニーは琢磨と同じくらいの速さを早速見せてくれていただけに、予選の結果とレースでのトラブルは残念でした。でも彼には十分F1レースを戦える実力があることが分かりましたね。琢磨もスタートでアクシデントも影響して一時12番手に大きくジャンプアップと琢磨らしさを見せてくれました。今回はうまく後ろを押さえることが出来なかったのは残念でした。