「男は黙って」というフレーズ
昔はよく聞いたものです
男らしさとは何かを語る際
無口で強い姿が理想とされてきました
でも
今の時代
その考え方は
もう古くなっているように思います
私は長年
女性相手のお仕事をしていますが
振り返ってみると
男性との関わりも少なくありませんでした
初めての就職先は金融機関で
そこでは多くの男性上司や
同僚に囲まれながら働きました
その後
アパレルのバイヤーとしての
仕事に携わるようになってからも
男性の取引先や担当者との関係が多かったです
また
店舗でのお客様の
彼氏さんやご主人とも
親しく
お話させていただくことがよくありました
そして今年の春
新しい店舗が一つ増え
その結果
スタッフに男性が3人加わりました
彼らとの日常のやり取りは
時に新鮮で
時に考えさせられることが多く
私の中で
「男らしさ」についての概念が
どんどん変わっていくのを感じています
昔は
「男は黙って」という無言の美学が
男性らしさの象徴とされてきました
感情を表に出さない
常に冷静でいることが
「強い男」とされていた時代
しかし
今ではむしろ
感情を素直に表現し
自分の気持ちを
言葉にすることが求められる時代に
変わりつつあります
特に職場での男性スタッフを見ていると
彼らが
自分の感情や考えを
積極的にシェアしてくれる姿が
とても印象的です
「黙って我慢する」よりも
「話して共有する」ことで
チームとしての絆が深まり
職場全体が活気づいていくのを実感しています
感情を表に出すことに抵抗がない男性は
どこか人間味があり
魅力的に映ります
その姿は
無口で強さを誇るよりも
ずっと現代的で
自然体に感じられるのです
もちろん
これまでの「黙って行動する」男性にも
確かにその美学はあります
黙々と仕事に打ち込む姿や
困難な状況でも
感情を表に出さずに乗り越える姿勢には
やはり尊敬の念を抱かざるを得ません
しかし
感情を押し殺すことが
必ずしも美徳ではないという考え方が
今の時代には合っているようにも思います
私がこれまで出会った男性たち
特にお客様や取引先の方々の中にも
どこか「黙って」いることに
誇りを持っている方が少なくありませんでした
でも
ふとした瞬間に彼らの柔らかい一面や
感情を覗かせる瞬間に触れると
そのギャップに心を打たれることもありました
時には
奥さんや恋人のことを嬉しそうに話す姿
子どもについて熱く語る姿に
人としての温かさを感じることが多々あります
これからは
男性に対しても
「感情豊かであること」
「コミュニケーションを大切にすること」
が一層求められてくるでしょう
女性も男性も
お互いに理解し合い
サポートし合う時代
その中で
「男は黙って」だけではなく
共感し合い
言葉を交わし合うことが
もっと重要視されていくのではないでしょうか