誰しも

気が付かないうちに

こうあらねばならないと

強く自分を制限することがあります。

これが固定観念です。

過去の私にもたくさんありました。

 

例えば、大学病院で働いていた10年ほど前の私は、

医師という立場として

人のために(患者さんのために)自分を犠牲にしなければならない

周囲の人に合わせて考え行動しなければならない。

休んでいてはならない。休日返上は当然。

上から(先輩方から)頼まれたことは断ってはならない。

など書ききれないほどたくさんありました。

それは、周りから認められるような人間にならなければならないからでした。

 

結果、

周囲に(特に後輩に)プレッシャーをかけてしまったり

怖がられたり、泣かせてしまったり

逆に(先輩からは)何でもいうこと聞いてもらえると

押し付けられたり、都合よく使われたり

人間関係は全くうまくいきませんでした。

 

こんなに頑張っているのに。

あの人よりもよくしているのに。

どうしてうまくいかないんだろう。

と内心、悔しく、悲しく、

イライラしていました。

 

でも、私の固定観念が私自身を苦しめていたのです。

 

人や周囲を優先することで

自分を大切できないと

自分に必要な食事もいい加減になるのだと思います。

 

人から認められることが優先だから

食事よりもその時間を

あえて仕事をすることで

効率化しようとしていました。

結果的に体は疲れ、集中力は落ち

能率は下がります。

イライラします。

胃もムカムカします。

 

だから人にも思いがけず当たってしまいます。

つい心無いことを言ってしまうものです。

いいよね、食事する余裕があって。

いつまで休んでいるの?と。

 

これでは人間関係も仕事も

うまくいくはずありません。

 

気がつけば立ち上がれないほど貧血になり、

胃潰瘍になっていました。

 

病気になるということは

ある意味、自分を見つめ直さなければならない

というサインです。

 

自分を大切にしようと思い始め

まずは休息をとり、きちんと食事を摂り始めました。

 

それでも最初は不安しかありませんでした。

 

今までの自分ではなくなったら

私には価値がなくなる

と思っていました。