前回は自分の歌い方を歌の上手な人に指摘されて落ち込んでいた話でした。
その後は私はどうなったのでしょうか。
最初は、
「そんなこと言わなくたって。」
「自分なりに一生懸命やっているのに。」
とただ悲しみや怒りが出ていました。
何事でも同じですが
最初からうまくできるわけではありません。
練習するしかないのです。
悲しみと怒りを抱えたまま
とにかく練習することに専念しました。
一人でカらオケに行き
コソ練をしていました。
最初は店員さんが入った時に
こいつ何してるんだと思われるんじゃないかと
過剰にビクビクしていました。
個室にたった一人でいるのに
なかなか歌い始めることもできず
まして思い切って声を出すことなんてできません。
それでも、練習していくうちに
少しづつ前よりもちゃんと歌えるようになってきました。
ただ、これでいいのかという迷いも出てきます。
地声じゃなくて裏声ってどんな感じ？
これであっているのかな？
不安は尽きません。
今度は仲の良い友人を誘って
ちょっと自分の歌を聴いてもらえないかと頼みました。
私にとっては大挑戦です。
誰かの前で一人で歌うなんて
無理やり連れて行かれたカラオケぐらいです。
快く引き受けてくれた友人の前で
歌ってみました。
その子は自身もゴスペルをしているので
何かアドバイスをもらえるかもしれないと思ったのです。
「うん、なんだか可愛い素直な歌い方なんだね。いいよ。」
そう言われてお世辞でも嬉しく
ちょっと安心しました。
ちょっとずつ胸に苦しく残っていた塊が溶けていきました。