先日、とあるテレビ番組に出ていたミュージシャン。


4、5年前に遡りますが、



彼は、妻子がいながら、とある人気ハーフタレントと不倫関係になり、世間を騒がせた人。



当時ワイドショーが連日このことを取り上げていたころは、私はまだ元夫の裏切りに気づいていない時だったので、



そこまで注目していませんでした。



でも、久しぶりにそのミュージシャンを見て、



当時の騒動を思い出し、



ふと



元夫は彼に似ている、


  
 
と思いました。
 



何が似ているのか。




簡単に言えば、




悪気がないところ。




悪気がないなんて、決めつけて書くのは失礼なことだから、



正確に書くのなら、




悪気がないようにみえるところ。




あんなことがあったのに何事もなかったかのように、



天真爛漫に伸び伸びと過ごしているようにみえるところ。




悪気なく妻を裏切り、



悪気なく好きになった女性を不貞関係に持ち込み、



悪気なく女性を遠い実家に連れて行き、両親に会わせ、



世間にバレた後は、



謝罪会見をすることもなく、 

(会見をすべきということではなく、要領よく反省したフリさえもしない、という意味です)



悪気なく不倫相手が仕事を失う状況に追い込ませ、

 

数ヶ月後、




悪気なく新しい女性と交際を始め、




数年後、




昔の不倫相手のことを振り返り、



すごく好きだった、と本にさらっと書けてしまう。



あんな騒ぎがあったのに、




彼は何も変わっていない。




自分の軽はずみな行動や発言が、




関係する周りの人々の生活や感情にどう影響するかなんて、考えていないのでしょう。

 

変わったのは、




妻と子供の人生




不倫相手の人生。



この不倫相手のハーフタレントだって、加害者なわけですけど、



少なくとも、彼女は事の重大さを理解したように見えた。




その後テレビで見かけた彼女からは、反省しているという気持ちは十分伝わったし、




斜めに見れば、そう見せることができる彼女はある意味賢いのだ。




なぜこんな男に引っかかるのかと




みんなは思うのかもしれないけど、



これは私の勝手な推測だけど、



たぶん



ある種の子供のような純粋さに惹かれてしまったのかなと思ったりします。



とても才能があって、成功している人なのに、




どこか危うい面を持っているところ。




脆い部分を持っているところ。




そんな弱さを埋めようとするかのように、




自分の存在価値を認め、求めてくる彼に、




そこに、自分の居場所を見出してしまったのかもしれない。




自分が求める種類の愛情はもらえないのに。


 

それに気づいた時には、




心はぼろぼろ。


 

彼の世界にはもう私はいない。




彼は何も変わっていない。




変わったのは私だけ。