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こちらは、元夫の不倫発覚から離婚までの過去の出来事を書いたブログになります(未完です)。
 
現在進行形の記事も時々投稿していますので、過去の出来事の記事を順々にお読みになる場合は、テーマごとに絞り込んでください。
 
 
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前回の話はこちら
 
 
オフィスを出て、郊外へ向かう電車に乗っていました。
 
 
向かう先は心理カウンセラーのサロンでした。
 
 
様々なことが一気に襲い、心のバランスが保てなくなっていました。
 

日中席を外して、弁護士や南瓜さんと日中電話で話したりと、仕事に集中できない状態ももう数ヶ月続いています。

 
父はICUからやっと一般病棟に移ることができました。ただ、この先退院できたとしても、両親2人だけで普通の生活が送れるのかどうか不安でした。私も姉も実家から遠いところに住んでいるのです。
 
 
両親は、夫の不倫のことも、私が不倫相手と交渉中ということも、私が離婚を心に決めていることも知りません。隠し事をしているやましさから、両親への電話を避けがちな親不孝な自分が情けなかった。
 
 
不倫発覚から数か月経ち、激減した体重も戻りつつあり、最悪の心身状態から脱したものの、慰謝料請求というアクションを起こしたことで、また不安定になり始めていました。
 
 
さらに、父が倒れた時に、姉から思いがけず知らされたアスペルガーの情報。
 
 
これが特に私を苦しめました。
 
 
夫がアスペルガーの特徴を多く持っている、と気づいた直後は、私に非はなかったんだ、と気持ちが楽になりました。
 
 
でも、次に襲ったのは、なぜ私は長い間気付けなかったのか、という虚しい、何とも言えないやり切れない感情でした。
 
 
10年というまとまった年月は、ああ気がつかなかった、で簡単に済まされない。
 
 
「らぶかから言われた否定的な言葉は一字一句、言われた日付も全部覚えている。」
 
 
過去に夫に言われた言葉を思い出しました。自分が傷ついた気持ちを強調したいが故の表現だと当時は解釈していました。


あれは言葉通りだったのかもしれない。


考えてみれば、夫はいつも言葉どおりの人なのだ。私のように大袈裟に表現したりはしない人。
 

実際、過去の私のセリフをスラスラと話したことが何度もあった。

 
喧嘩の勢いで放った私の言葉は、その度に彼の記憶にしっかり刻まれ、その後にどんなに楽しい思い出を作ろうと上書きされることはない。
 
 
永久保存のファイルが増えることはあっても減ることはないのだ。
 
 
彼の言動、行動、ものの考え方について、漠然と感じていた違和感は、私なりの解釈をすることでこれまで消化してきました。
 
 
違和感の謎が解けるたびに、息苦しくなり、震えが止まりませんでした。
 
 
ジャイ子氏との案件は本格的に動き始め、合意内容を詰める段階に入っていましたが、現実は自分の思い通りにいかないということが分かり、理不尽だという悔しい思いから脱出することができず、前に全く進めない状態でした。
 
 
中途半端な合意内容で妥協するくらいなら、
 
 
彼女の職場に行き、他の職員がいる前で、彼女の前に立ち、
 
 
「〇〇の妻です。夫がお世話になっております。誓約するとおっしゃったのは信じていいのですか?私の帰省中にお会いになっていたようですけど。」
 
 
と聞いてやろう、とか、
 
 
「夫は貴方に何を約束したのか知りませんけど、夫が貴方と交際を再開した後も、違約金請求を私が貴方にした後も、私たち夫婦は今までどおりの生活を送っています。旅行も何回もしましたし、彼の家族とも変わらず一緒に食事をしていますが、ご存じですか?」
 
 
と言って、夫の二重生活を暴露してやろうか、とか、そんなことばかり考えていました。
 
 
そんな自分は浅はかで何て醜いんだろうとも感じるのですが、そう想像することしか心のバランスを保てないのてす。
 
 
南瓜さんは、合意内容のことでアドバイスが欲しい、とお願いすると何とか時間を作ってくれていました。


でもいつでも話せるわけではありません。面談も出張も多く、話せてもせいぜい10分です。
 
 
姉は、


醜い私をそのまま見せられる唯一の人でした。
 
 
毎日の仕事帰り、自宅の最寄駅に着くと、そこから自宅までの500メートルの10分間は、姉と電話で話す唯一の時間でした。
 
 
ボイスレコーダーを自宅に設置していたこともあり、もしかしたら夫も私に対して同じことをしているかもしれないと考え、私は自宅で電話はしないと決めていたのです。
 
 
証拠を集めるためとはいえ、私は夫の行動を知り過ぎていました。スマホのネット検索履歴、乗車履歴、鞄の中、ボイレコで録った彼女との会話。夫はそんな私に全く気付いていない様子でした。
 
 
夫の秘密を知ってしまう度に息苦しくなり、姉に悔しい思いをぶつけます。
 
 
沢山の車が行き交う大通りの暗い歩道を、耳に携帯を当て、泣きながら、嗚咽しながら、ひたすら歩く。
 
 
どんなに口汚い発言をしようと、どんなおぞましい考えを吐こうと、
 
 
姉は絶対に私を否定したり、たしなめたりしませんでした。
 
 
これが私には救いでした。
 
 
姉はこんな私でも受け入れてくれている。
 
 
信じてくれている。
 
 
姉がいなかったら、鬱状態になっていたかもしれません。
 
 
姉ともっと長く話していたかった。辛い思いを共有して欲しかった。
 
 
でもお互いの生活があります。姉には大学受験を控えた子供もいます。あまり拘束はできない。
 
 
ひとりになると、いろいろな感情が襲い、気が狂いそうになります。胸を掻きむしりたい思いに駆られます。
 
 
やっぱり私は病院に行くべきなんだろうか。
 
 
だいぶ前から、心療内科をネットで探してはいました。
 
 
呼吸は浅くなりがちだけど、少しすれば収まっている。睡眠も何とかとれている。
 
 
薬を処方されるレベルではたぶんないだろう。
 
 
行けば、何かしら病名がついてしまうかもしれない。それは逆に暗示にかかってしまって私には良くないかもしれない。
 
 
私が今欲しているのは、話を聞いてくれる人なのだ。絡まった糸を解いてくれる人なのだ。
 
 
であれば、病院よりもカウンセリングに特化したところに行った方がいいのだろうか。ジャイ子氏との案件についてもアドバイスも聞けたらいいだろう。
 
 
見つけたのは、弁護士事務所隣接の心理カウンセリングサロンのHPでした。離婚、夫婦再構築、発達障害やカサンドラについてもかなりスペースを割いて説明しています。法律的な相談もしたい場合は弁護士と話すこともできます。
 
 
ここに行ってみようか。
 
 
カウンセリングでは、起きたことをまた時系列に説明しなければいけません。それはそれで負担でした。
 
 
電話をかける勇気が持てずにいました。
 
 
そんななか、私は父が倒れてから、3度目の帰省をしました。
 
 
その前夜のこと。
 
 
夫の財布の中から、あるものを発見してしまいました。
 
 
近郊の温泉地への特急切符2枚でした。
 
 
私が帰省する土曜日の電車でした。
 
 
以前から目星をつけていた温泉宿と近くの美術館を、前日に久しぶりに夫が検索していたのは把握していました。
 
 
日帰り食事付き休憩プラン、露天風呂付きの個室でした。
 
 
この2人はどこまで私をバカにしているのだろう。
 
 
なぜこんな不誠実なことをするのか。
 
 
なぜこんな大胆になれるのか。それだけ思いが強いということなのか。
 
 
切符を破り捨てたい衝動に駆られました。
 
 
翌日の日曜日は、夫は私と合流し、父の見舞いをする予定でした。
 
 
不倫相手と温泉宿で楽しんだ後、妻の父の見舞いに行く夫。
 
 
夫とは2度と会うつもりはない、加害者のように扱われ屈辱です、と言いながら、夫と温泉に行く彼女。
 
 
自分だけでなく父さえもないがしろにされた気持ちになりました。
 
 
薄っぺらい情。
 
 
夫は交際当初、「自分はたぶん情が薄いんだと思う。そう人に言われたことがあるし。」と、私に話したことがありました。
 
 
本当にそのとおりだ。今なら分かる。
 
 
私へも、父へも、ジャイ子氏へさえも。
 
 
真の情の厚さはどこにも感じない。
 
 
悔しい。苦しい。
 
 
もう限界だ。
 
 
私は、カウンセリングの予約をしました。
 
 
正味2時間くらいだったでしょうか。
 
 
カウンセラーの方は、たくさんのカサンドラや当事者の方ともカウンセリングをした経験がある人でした。
 
 
私の話にとても共感してくれましたし、恨みの感情を持つことも当然のことだと言ってくれました。
 
 
吐き出したことで少し気持ちは落ち着きましたが、私を導くような何かアドバイスのようなものを私は正直求めていました。まだ糸は解けていない。一回だけのカウンセリングで解決することでもないのだろう。
 
 
でも最後に彼女が言った言葉は心に残りました。
 
 
「この2時間、らぶかさんのお話をお伺いしたなかで、らぶかさんは2回言葉に詰まり、涙を見せられました。その2回は、ご主人のことではなく、ご両親のお話をされた時でした。ご家族のことを非常に大事に思っていらっしゃる。」
 
 
この言葉で十分でした。
 
 
夫のことで私の人生をこれ以上振り回されたくない。私にはもっと大切なものがある。
 
 
早くジャイ子氏との案件を片付けよう。
 
 
誓約しても関係を続けるつもりなら、それでいい。
 
 
私は再度接触の証拠をとって違約金請求をするだけだ。
 
 
私は、ジャイ子氏側の提案を受け入れることを決めました。