夫は、性格の不一致を理由にして、離婚を切り出しました。


真実を知りたい。

証拠を押さえなければ。



会社のランチタイムを使って、探偵探しが始まりました。

食事がまともに喉を通らない状態でしたが、何か胃に入れないとマズイだろうと、カフェで珈琲と軽めのサンドイッチを口に押し込みました。

食べることが苦痛に感じるって経験は初めてでした。

隣の人に画面が見られないか、キョロキョロしながらのネット検索なので挙動不審です。。。

探偵事務所って全国にいっぱいあるものなんですね。

マツコの知らない世界ではないですが、初めて知る世界。。。

業界最大手、とアピールされても、はあ、そうなんですか、すみません、存じ上げませんでした。。。の世界。

面白いのは、どの事務所も、怪しい違法の探偵事務所は気をつけて、法外な料金を請求されないように。でも、うちは大丈夫、と謳っています。

一体どこがまともなの(笑)。

念のため口コミサイトも調べましたが、

どの口コミサイトもサクラ臭満載で、まともな評価サイトは見つけられません。

実際に会ってみて直感で決めるしかないんだろうな。。。

ここならとんでもないことはしないだろう、というところを、二つ三つ絞りました。

電話をかけてみようと思うのですが、いまいち勇気が出なくて怖くてかけられない。

しかも、電話できる環境がない。

こちらの状況をある程度聞かれるだろうし、こんなカフェで電話してたら、周りの人の耳はダンボ状態になるだろうな。。。どうしよう。

色々理由をつけては、なかなか電話をかけずにいました。

離婚切りだしてから、体調悪化した私を気遣い、夫は優しく接してくれています。

早く仕事を切り上げて帰宅するようになりました(今思えば仕事後の寄り道コースをスキップしただけだったようです)。

数日経ったけど、離婚の話はもうしてきません。


夫はどうするつもりなんだろう。。。


どう動くべきか考えあぐねていた矢先、ある日の夜、帰宅後、また夫の古い携帯をチェックしたら、別居用マンションを激しく検索していました。

頭をガーンと金槌で殴られたような衝撃でした。

脈が早くなり、ハアハアと息が荒くなります。

不倫相手宅の周辺で探しているようです。

ご親切にも、私の独身時代のマンションの空室状況まで調べてくれています。

とても気に入っていたお部屋だったことを夫は知っていたので、そこに戻すのが良かれと思ったんですね、きっと。

離婚手続き諸々についても調べています。

表向き、私に優しく接しながらも、別居用マンションを着々と探しているのです。

別居されてしまったら、再構築の可能性も低くなるだろう。

しかも、夫の行動が把握しづらくなるし、証拠が取りづらくなるな。

とりあえず電話しよう。それから決めればいいんだから。

その週の週末、夫の不在時に、自宅から、とある探偵事務所へ電話をかけました。


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