デジタル印刷機の損益分岐点売上高について
デジタル印刷は、版が必要ないため安くできるイメージがあり、依頼者側は「版もいらないし、必要な分だけ作れるので安くできるでしょ」とよく言われます。私からすると「イヤイヤイヤ」ってのが正直な感想です。下記に例を示します。
例えば、機械導入のコストですが
・A社 90,000千円の機械
・B社 20,000千円の機械
保守費用があります(印刷しなくても支払う固定費)
・A社 600千円/月
・B社 80千円/月
ランニングコスト
・A社 特殊インクや消耗品は、別途購入が必要なものがある。さらにカウンターチャー
ジ制(印刷するとお金がかかる)。
・B社 50円/m 4色印刷も1色印刷も同額というのはお客様にとってデメリット。
【A社について】
イニシャルコストが高く、リースにする場合が多く、約6年のリースを組むなら、残存価
格がゼロとしても、15,000千円/年。1,250千円/月の償却および有償消耗品とカウンターチャ
ージをプラスすると本当に安いのか?という不安が出てきます。単純に保守料回収のた
めに60万枚印刷して1枚1円をコストプラスすることになります。
【B社について】
イニシャルコフトは安く、約6年のリースを組むなら、残存価格がゼロとしても、3,340千
円/年。280千円/月の償却費になります。この機械は、mでのチャージになります。約50
円/mとなります。
初期投資が高いものは、あとあと全てが高額になります。
デジタルへの変化のポイントは、「デジタルしかできない仕事」これがなければ儲けることはできません。現状の印刷物の変更は危険です。
各社提出してくる損益分岐点売上高の資料も間違っていません。しかしお客様の会社に合っていません。参考にしつつ、自社のコンベンショナルから算出してください。しかしデジタル印刷でその先のお客様への呼び水になればそれもデジタル印刷効果だと思います。
まずは自社のラベル費用について損益分岐点売上高を確認したうえで、デジタル印刷機を吟味するのは必要です。
デジタルは、環境を安定しておけば大きく色が狂うことはありませんが、変化を示すメーカーもあります。同数同種のラベルで
①自社を知る。そして自社のラベルの損益分岐点売上高を確認する。
②デジタルメーカーの損益分岐点売上高の計算をする。
最低これだけは調べておいておくといいのではないと思います。
メーカー主導にならず、お客様主導で進めてください。