私は緊急の入所が嫌いである


詳しい情報もないままに即日入所が決まるのだ


通常の入所は

アポとって申込みに来所し

詳しく用紙に記入して

検討会議にとおるかどうかわからないと

言われ

通ってもすぐには空きがないとかどうとか

悲観的なことを言われる申込み人


言うのはもちろん私である

それが仕事だからである


けれど申込み人がみんな困っているのはよくわかってる

仕事をもちながら

いや、仕事がなくても在宅介護はたいへんである


動ける認知症のひとの介護はなおたいへんである


深夜に家族の制止をふりきって

自転車で寺に向かうひと


これまた深夜に家を出て

自分の母親がいなくなったと探す90歳のひと


部屋のいたるところで放尿するひと


それでも申込みを受けてから

検討会議を開き

部屋の調整をし

入所が決まるまで数日を要する


なのに

緊急入所は

それを全部すっとばし

受け入れる


老健なのに

薬の情報もない


よくきけば

緊急でなくてもいいようなケースもある


なんか不公平に思う


もちろん受け入れる側がそれをつくってるのだ



昨日も今日も

通常の申込みに来た家族が

どうか入所できますように

よろしくお願いしますと

帰り際に頭をさげていく

私は急いで情報を取り寄せ

入所検討会議の資料を作成する

その横で

それらをすっとばして

まだ名前の情報もないひとの緊急の入所が決まるのだ


まったく

上のすることはわからん