なんと今年は、日本フィンランド外交関係樹立100周年を迎えたとのこと。

芸術家や研究者、旅行者、ビジネスパーソンなど、さまざまな背景を持つ個人によってネットワークが広がり、日本とフィンランドは、固い絆で結ばれてきたそうだ。
 

先の教育の話の続きではないけど、確かに、フィンランドの「読解力」に関する教育は、世界中から注目を集めている。

 

既に、京都光華女子学園では、この11月にフィンランドのメルヴィ・バレ先生に授業を行ってもらったり、講演をしてもらったようだ。
メルヴィ・バレ先生は、フィンランドの学習指導要領の策定にも携わり、国語の教科書を執筆されて、フィンランドの教育に貢献されてきた方。

メルヴィ・バレ先生は今回、「女性の活躍」というテーマでお話されたようだ。 授業が終わって、生徒一人一人と握手をして、「あなたも素敵な女性になるわ」「女性もなんにでもなれるから、諦めないでね」 と励ましの言葉をかけられたとのこと。

フィンランドは、女性を応援してくれる国だ。 男女平等を大事にしている国。

日本でも、何人もフィンランドで刺激を受けて、プロフェッショナルとして仕事をしている人達がいる。

その中の一人である石井幹子さんは、1960年代にフィンランドで照明デザインの基礎を学んで、東京タワーやレインボーブリッジの照明を手がけてきた照明デザイナー。

フィンランドで女性が活躍しているのを目の当たりにし、こんな国もあるんだと勇気づけられたらしい。

フィンランドは、1906年に、女性に完全参政権を付与した世界初の国。

彼らは、「経済社会の発展は、男女平等を確保する構造に投資することによって可能になる」 と考えている。

女性のさまざまな能力を専門分野(たとえば、経済や科学や芸術)などに活かすことも大事と考えている。

これは男性の仕事で、これは女性の仕事と分けるのをやめて、男性女性に関わらず、個々の才能を活かしてお互いに支え合っていけば、社会が発展していくと考えている。


フィンランドには、男女平等に関する幾つかのシステムがあるようで、その一つに、女性議員による超党派のワーキンググループというのがある。男女平等に関する問題を話し合って、それを自分たちの党にもちかえり、党内で議論を深めて知識や問題意識を共有していく。 それは、非常に活発におこなわれていて、もう30年以上もそれが続いているとのことだ。

代表する党が違っていても、女性であるという連帯感があるので、よく協力してくれるのだとか。

だから、これからは、 「女性が団結して協力し合う時代」 だ。 既にフィンランドでそれが上手くいっているのだから、地球規模で 意識革命していく時代に入っている。

ネットのおかげで、女性たちの不満な声が共有される時代になってきたし、これまで葬られていたことが 暴露され始めている。

フィンランドでは、男女平等の考え方が浸透している。子どもが保育所に行く小さい頃から、男女の分け隔てなく平等に扱われる。

日本では 「女性が輝く社会」 は、政府の重点課題とされていても、いまだに日本の男女平等は、国際的にみても低い水準。

フィンランドのような 「すべての子どもに無償で保育園に通う権利」 や、「子ども1人につき3年間の政府が設ける産休保障」は無理でも、”女性の仕事復帰にまつわる法案”がもう少し改正されてもいいのかも・・。 父親休暇制度は日本は整っているようだが、実際休暇をとれていない人も多い。その数は約3割にものぼる。(3歳未満の子供を持つ20~40歳代の男性社員のうち、育児休業を利用したかったが利用できなかった人の割合) フィンランドでは、父親休暇は9週間。しかもその間の給料は7~8割。フィンランド人の約8割の男性が育休制度を使っているらしく、男性の育休は当たり前レベル。むしろ取らないと、変に思われるほどだ。日本では、女性の育児休業取得率が82.2%(2018年時点)に対し、男性はたったの 6.16%。 あまりにも低すぎる。

「業務が忙しすぎて職場の人手が不足」「育児休業を取得しづらい雰囲気」 などの職場の要因で、育休を取りづらいというのが上位の理由にあがっていて、その部分でも、希望と現実の差がありすぎているようだ。



フィンランドは、子供の学力も世界でトップレベル。 国が教育を見直して改善してから成果がでた。

宿題を減らして遊びを増やし、遊びを通して学び、自分でこたえを導き出す・・ つまり 思考力・判断力・表現力を育てる方法だ。

日常のふとした疑問や自分の興味のある事に考えをめぐらせる余裕があれば、モチベーションにつながる。

日本も、 テストで点を取るため訓練 をさせるのではなく、 「問題意識を持って、自分で考えることを教える」 ことに重点を置いていけば、 子どもたちが、もっと 優秀な大人に成長していくかもしれない。 

 

男女平等で、協力し合える世界にしていければ、もっと世の中が平和になるだろう・・・。