君が入り込む場所。
例えば。
去年と同じイベントがあると。
君の好きな19の音楽が流れると。
コンビニのおでんを見ると。
いたるところに君が入り込んでる。
君の大好きだったレアチーズケーキ。
たまに香ったシャンプーの匂い。
一緒に好きだったディズニーキャラクター。
見るたびに聞くたびに感じるたびに蘇る記憶。
本当にどうにかしてほしいよ、ふーこ。
でも、そのどれよりも辛いのは、
私の部屋に一人でいること。
二人で一番多くの時を過ごした場所。
ここにいると、未だに表情も声も蘇ってくるんだよ。
手を広げて笑顔で甘い声で私を呼ぶ。
全てを忘れたり、消し去ることはできないから、
私はこの記憶たちと戦っていかなくちゃいけないんだ。
今は辛くしか感じなくても、
いつか、ふとした瞬間に思い出しても、微笑むことができるように。