シャワーを浴びて部屋に戻り、気持ちを落ち着かせてから母に連絡することにした。
前日に嘔吐が続いてて新生児室で預かってもらってるから、ほとんど一緒に過ごせていないことは伝えていたけど、赤ちゃんが転院したことや手術を受けたことはまだ知らせていなかった。
私「もしもし。」
母「はいはい。どうしたん?赤ちゃん元気?」
私「それがさ、赤ちゃんだけ転院してん。」
母「え?」
私「今日の朝になっても嘔吐が続いてたから、大きい病院で検査受けたほうがいいってことになって赤ちゃんだけD医療センターに転院してん。それで小腸閉鎖の疑いがあるから手術が必要ってなって、夕方に手術受けて無事に終わった。」
母「……そうやったんや。」
電話の向こうで母が父に赤ちゃんのことを伝えているようだった。
父「無事に終わってよかったな。」
スピーカーに切り替えて父も会話に加わった。
私「そうやな。術後も色んなリスクがあるって説明されたから、まだどうなるかわからんけど…。」
母「面会って何時までやったっけ?時間外でも行ったらあかんかな?」
私「面会時間は終わってるけど聞いてみる。」
母「わかったら連絡ちょうだい。行ってもいいんやったら行くから。」
私「わかった。」
電話を切って荷物の整理をしていると助産師さんが来た。
出産のとき担当してくれた助産師さんだった。
助産師「ちょっといい?」
私「はい。」
助産師「赤ちゃんのこと聞いたんやけど、大変やったね。どうやった?」
私「手術は無事に終わって、小腸閉鎖だったって説明を受けました。」
助産師「そうなんや。無事に終わってよかったね。これから赤ちゃんが退院するまで病院に通うことになると思うけど、お母さんの体の回復も大切なことやから無理せんようにね。」
私「はい。」
助産師「それと胸がすごい張ってるって聞いてんけど、どんな感じ?」
私「めっちゃ張ってて痛いです。搾乳してもあんまり出なくて…。」
助産師「ちょっと横になって見せてくれる?」
……。
助産師「あー…。カチカチやね。これは痛いわ。ちょっとごめんねー。」
そういうとマッサージをしてくれた。
痛い…。
めっちゃ痛い…。
助産師「これで1回搾乳してみようか。搾乳器持ってくるからちょっと待っててねー。」
マッサージはしてくれたけど、まだまだカチカチ…。
岩がくっついてるようなこの状態はいつまで続くんかな…。
助産師「はい、これね。電動やから胸に当ててるだけでいいからね。強さはここで調節できるから。じゃ、終わったらナースコールしてね。」
私「はい。あと、すみません。面会時間が終わってるのはわかってるんですけど、両親が面会に来たいって言ってるんです…。」
助産師「いいよいいよ。来てもらって!着いたらインターホン押してって伝えてくれる?」
私「わかりました。ありがとうございます。」
優しい…。
時間外のシャワーと面会を許可してくれてありがたい…。
そう思いながら搾乳をした。
5分袖なのがうれしい!
安いし楽そうでいい!
こういうのもかわいいな~