ふわりと落とされた感触

《 ……トクン…  》


何かが弾けるような
不思議な音が
僕の中で聞こえた…


『 今のは…なに…?どこから聞こえてきたんだろう…?』

《 … 本当に要らないもの?  
一度だけ…応えてみるのもいいのではないか?


優しく語りかける大木の言葉が
僕のカラダの中を過ていく


「 そんなに身体を隠したいのなら、
この木じゃなく俺が隠してやる… 」

髪に触れていた手が
優しく頭を撫でてゆく

やがてその手が離れ
身体を囲むように両の腕が
僕の背中に回される

重なる場所から、静かに熱が伝わってくる

「 あたた…かい…。」

小さく呟いた僕の言葉に


「 そう…あったかいだろ?これが温もりだよ… 。俺の腕から伝わってるのは、きみの温もりだ… あったかい(笑)」