春雷 6暖かい陽射しとはかけ離れた漆黒の瞳その瞳から僅かに滲む滴「おい、幻影…夢で泣いたのか… ?」一歩踏み出そうとしたその時「 来るな!!僕は泣いてなんかいない。それに… 」遮る言葉が辺りに響く。「それにか… ふふっ… 何が言いたい?幻影は泣きません…だったか。 」少し遊ぶのも悪くはない。「 笑うな!!それに近づいて来るな!!」どうしてそんなにも拒むんだ?「 残念だったな、幻影…それは無理だ。前に進むかどうかは、俺の意志だ…俺決める」二歩…三歩… きみに近づく。