今日も読んでいただき有難うございます。

企業の事例をもとに毎月1回
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。
 
今日の午前中に地元の商工会議所から
二人の相談員が訪ねてきました。

事業承継についての案内でしたが
その内容について話が盛り上がりました。

中小企業の経営者が事業承継しないのは
・後継者不足
・後継者候補への不安
・会社への愛着
・従業員への責任感
・相続税などの不安
・事業承継に対する知識不足

など多くの理由が考えられますが
その要因は一つではなく
複数の因子が絡み合っています。

これらを解決するためには
一つずつ解消していく必要があります。

しかし当事者である経営者だけでは
容易に解消できるはずはありません。

たとえば
運よく後継者が存在していても
経営をそのまま引き継げないからです。

経営者が持つ独自のノウハウや人脈
ビジョンなどを引き継ぐのが
難しい場合があります。

特に中小企業では
経営者が多くの役割を担っているため
その全てを後継者に伝えるのが困難です。

現在、複数の事業承継の案件に
経営戦略コンサルタントとして
経営支援に携わっていますが

そこで必要なのは
将来計画を立案し目標を立てることと
後継者に対する経営のサポートです。

今回の企業事例は長寿会社ですが
大胆な構造改革に着手し
次の経営者にバトンタッチした会社です。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ外部環境のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営を観察することで
自社に活かしてください。

次回も企業のビジネスモデルを取り上げ
その成功要因や課題について
深堀りしていきます。

今日の企業事例は第501話
【資生堂のビジネスモデル】




(画像はイメージです)

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1872年9月に
福原有信氏が東京銀座に
<資生堂薬局>を創業しました。

1897年に
化粧品業界へ進出し化粧水の
『オイデルミン』を発売しました。

1915年に
商標の『花椿』を制定しました。

1919年に
資生堂ギャラリーを開設しました。

1927年に
株式会社<資生堂>を設立しました。

1937年に
企業文化誌『花椿』を創刊しました。

1953年に
資生堂美容研究所を開設しました。

2006年に
企業内大学として
『エコール資生堂』を創設しました。

2021年7月に
マス市場向けブランドを
<ファイントゥデイ資生堂>へ譲渡しました。

2022年7月に
ヘアサロン向け業務用事業を
<資生堂プロフェッショナル>へ
譲渡しました。


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<資生堂>のビジネスモデル

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2022年9月に
主力ブランド『エリクシール』の
主力商品をリニューアルしました。

10月末時点でブランド全体の
売上高は前期比10%超伸びており

2023年以降に中国など
アジアへの展開を目指しています。

主力ブランド『シュペリエル』などの
購入者は45歳以上が過半数で

本格的なエイジングケアとして
打ち出す一方で

35歳以上の世代にも
購買層を拡大する狙いです。

プロモーションには
45歳以上の世代に向けて
女優の石田ゆり子氏を起用し

35歳以上に向けては
長澤まさみ氏を起用しています。

「コロナ下で消費者は
購買前にネットやSNSで
下調べするようになった。

検索された際にヒットする
ワードになるためには投資を集中して
露出を増やさなければならない」

とグローバルプレミアムブランド本部の
冨田千晶本部長は述べています。

2023年1月に
社長だった魚谷雅彦氏が会長となり
藤原憲太郎氏が社長に就任しました。

「世界で勝てる日本発の
グローバルビューティーカンパニーに
向けて二人三脚で経営体制を強化する」

「新型コロナウイルスの流行からもう3年
守りから攻めへと転じ
生活をアクティブにしようという
メッセージを発信したい」

と魚谷雅彦新会長は述べています。

2020年12月期に新型コロナの流行で
8期ぶりの最終赤字に陥りました。

遡る2020年春から検討を始めたのが
抜本的な構造改革です。

化粧品のなかでも他社と差別化できる
スキンビューティー領域に集中し

『アジア発』という
特色を磨く方向に舵を切りました。

2021年に『TSUBAKI」『専科』などの
日用品事業は投資ファンドに譲渡し

新会社<ファイントゥデイ資生堂>
として再始動しました。

2010年に大型買収として注目を集めた
『ベアミネラル』のほか

『ローラメルシエ』
『ドルチェ&ガッバーナ』などの
ブランドを手放す決断をしました。

2022年には美容室向け事業や
日用品工場の譲渡も発表し

2年間で将来の核にならない事業の
切り離しを発表しました。

2022年3月に
<ポーラ・オルビスHD>と
化粧品のプラスチック製容器の
回収実験を始めました。

<資生堂>がプラスチック製容器の
回収や再生のプロジェクト
「BeauRing」を立ち上げ

<ポーラ>が参画しますが
それぞれが設置する拠点で
自社製品に限定して回収します。

2023年5月に発表した
『女性が活躍する会社ベスト100』
2023年版で2年連続1位となりました。

月刊誌『日経ウーマン』は
企業の女性活躍度調査を実施し

幹部候補の女性への
階層別研修を取り入れるなど

管理職登用に積極的な
<資生堂>が1位となりました。

その<資生堂>が目指すのは
多様な人材が活躍できる環境を
つくることです。

「海外も含めた他社の
ベストプラクティスを取り入れて
世界で勝てる組織をつくる」

と<資生堂>の
田中順太郎人財企画室長は述べています。

2023年7月に
自社で初となる男性向けの
メーキャップセミナーを始めました。

男性用の化粧品需要が高まるなか
メークの方法がわからない人も多いため

企業や学校、自治体と連携して
男性メークの裾野を広げていく考えです。

2023年12月に
米国<DDGスキンケアHD>を
買収すると発表しました。

主力の中国事業が頭打ちになっており
成長が見込める米国市場を
開拓する考えです。

2024年1月に
食事などで体の内部から美容効果を得る
新ブランドの立ち上げを発表しました。

第1弾として<カゴメ>と<ツムラ>の
2社と連携したインナービューティーの
新商品を発売します。

<カゴメ>と提携した飲料2品目
<ツムラ>と提携のサプリ5品目を
2月1日から発売します。

2024年3月に
国内で約1500人の早期退職を
募集すると発表しました。

新型コロナウイルス禍で落ち込んだ
化粧品販売は回復していますが

利益率が低迷してきているため
事業構造を見直す考えです。

国内事業を手掛ける子会社の
<資生堂ジャパン>で45歳以上
かつ勤続20年以上の社員が対象です。

年齢に応じた加算金を
通常の退職金に上乗せし

希望者には再就職の
支援サービスも提供します。

『2023年12月期』の日本事業の
売上高は前期比9%増でしたが

新型コロナ感染拡大前の
『2019年12月期』と比べると
6割程度の水準に留まっています。

日本事業の収益性の向上が
大きな課題となっています。

2024年5月に発表した
『女性が活躍する会社ベスト100』は
3年連続で首位になりました。

生後3カ月間は産後ケアの
専門知識を持つ保育士が社員の自宅で
赤ちゃんの世話や家事を代行します。

子ども1人あたり30時間が上限で
1日2〜4時間で30分単位で使えます。

オフィス内で子どもを預かるほか
産前に夫婦が子育てを学ぶ機会をつくり

小学6年生まで利用できる
シッターサービスを提供しています。




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次回は第1月曜日の
2024年7月1日月曜日の予定です。


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 ▼お問い合わせは、下記まで。
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代表取締役
経営戦略コンサルタント
渡邉ひとし

Mobile:080-4806-1553
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<令和2年度迄>
中部大学 人文学部心理学科 非常勤講師
<令和元年度迄>
愛知産業大学 経営学部経営学科
造形学部デザイン学科・建築学科 非常勤講師
<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』

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