今日も読んでいただき有難うございます。

企業の事例をもとに毎月1回
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。
 
個人でも会社の経営に於いても
生成AI活用が進むのは間違いありません。

先日、士業の方との打ち合わせ時に
これからAIの普及により
どんな仕事が無くなるか質問されました。

時折、話題に出る内容ですが
AIが得意とする分野の業務が
置き換わるとの考えを述べました。

一般事務職の業務であれば
データ入力や書類の作成
伝票処理などの定型業務が相当です。

とは言え
その職の仕事範囲は対人関係など
前記以外にも多岐に亘るため

人員の削減が生じたり
その呼び名が変更されたりしても
消滅するとは思えません。

<IBM>が2022年に発表した
『世界のAI導入状況』によれば
AI導入率は35%まで上昇しています。

先月末には
<Amazon Web Services>が
業務に合わせてカスタマイズできる

生成AIアシスタントとなる
『Amazon Q』を発表しました。

タスクの効率化や意思決定の迅速化
仕事での創造性や
革新性の発揮に役立つ

適切な情報やアドバイスが
即座に得られると謳っています。

つまり
自社のデータ、情報、システムを
『Amazon Q』と接続すれば

自社のビジネスに合わせて
カスタマイズできるため

詳細で微妙な質問も可能で
閲覧を許可された情報のみを含む

オーダーメイドの結果が
得られるというわけです。

今回の企業事例は
祖業の電力会社から

時代の変化に即応して
次々と事業を転換し続けてきた
先進的な企業事例でもあります。

今日も企業のビジネスモデルに
注目していきましょう。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ外部環境のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営を観察することで
自社に活かしてください。

今日の企業事例は第495話
【イビデンのビジネスモデル】





(*写真はイメージです)
==============================
 
電力会社から電子部品メーカーへの転進
 
==============================


1912年11月に
本社を東京に置き
<揖斐川電力>として会社を設立。

1917年1月に
岐阜県大垣市に『大垣電化工場』を開設し
2月にカーバイドを製造開始しました。

1918年12月に
<揖斐川電化工業><東海電化工業>
<日本電気製鉄所>を合併し
<揖斐川電化>に商号を変更しました。

1922年6月に
<養老鉄道>を合併しました。

1939年12月に
<揖斐川電気工業>へ商号を変更。

1942年4月に
電力供給事業を廃止して
電気化学工業を経営の主体としました。

1944年12月に
本社を東京から
岐阜県大垣市神田町へ移転しました。

1949年に
東京証券取引所・大阪証券取引所
名古屋証券取引所に株式上場しました。

1973年に
電子回路事業部を発足させました。

1982年11月に
<イビデン>に商号を変更しました。

1988年に
プラスチックICパッケージ基板の
生産を開始しました。

2020年に
第2期投資となるICパッケージ基板向けの
設備投資計画を発表しました。

2021年に
『環境ビジョン2050』の実現に向けた
中長期目標を策定しました。



=============================

<イビデン>のビジネスモデル

=============================


2021年10月に
岐阜県大野町の工業用地を取得して
工場を建設すると表明しました。

土地面積は東京ドーム3個分にあたり
東海環状自動車道の
大野神戸インターチェンジに隣接し

自社の生産拠点が集中する
岐阜県大垣市にも近く
交通アクセスの良さが決め手です。

半導体パッケージは電子部品の
頭脳にあたるICチップを保護して
電源を供給したり

チップの電気信号を他の部材に
伝えたりする役割があります。

<イビデン>が強いのは
フリップチップ型と呼ぶ製品で
データサーバーやパソコンなどに使われ

<モルガンスタンレーMUFG証券>
によると<イビデン>が
世界シェア28%の最大手といいます。

岐阜県大垣市にある3工場に
計3100億円を投じて
能力増強する計画を発表していますが

追加投資により最新の設備を導入して
高性能品の供給力を高める考えです。

パッケージの需給は
半導体の生産計画に直接影響するため

世界の半導体業界の増産ペースに合わせ
パッケージの生産増強は欠かせません。

2022年6月に
東京株式市場でイビデン株が
前日比4%安に下落しました。

米国の利上げが加速すると見られ
景気変動に左右されやすい
半導体関連株に売りが広がりました。

2022年6月に
日本経済新聞社がまとめた
2022年度の設備投資動向調査によると

半導体企業の設備投資は
引き続き活発な動きを見せています。

動画配信やクラウドサービスの普及に伴い
データセンターのサーバー向け製品が
好調に推移しています。

「フル生産でも需要に追いつかない状況」

と<イビデン>の
青木武志社長は述べています。

2022年7月に
廃止された上石津時水力発電所を
再生すると表明しました。

1976年に発電が停止されていましたが
無償で譲り受けたため
全面改修に乗り出す考えです。

発電した電力は再生可能エネルギーとして
固定価格買い取り制度を通じ

送配電会社である
<中部電力パワーグリッド>に売電します。

2022年8月に発表した
『2022年4~6月期』の連結決算は
純利益が前期比43%増でした。

電子事業は売上高が16%増で
営業利益が27%増でした。

排気系部品は半導体不足を背景とした
自動車生産の落ち込みが響いています。

2022年8月に
新規事業として小型モーターの製造に
参入すると表明しました。

独自技術と位置付ける
コイルの製造を活用します。

断面が丸い銅線を使わず
曲げられる素材で構成した
プリント基板の両面に

角断面の銅の配線パターンを
環状に形成して
コイルとして利用する特徴があります。

2022年12月に
岐阜県大野町の新工場用地で
起工式を開きました。

2025年度稼働を目指して
工事を進めますが

主力の半導体パッケージ基板以外も
生産する可能性があります。

米国半導体大手<インテル>が顧客で
高い技術が求められるサーバー向けの
先端品で高いシェアを持っています。

半導体市況は悪化していますが

「半導体市場はトレンドとして
必ず右肩上がりに拡大する」

と<イビデン>の
青木武志社長は述べており
大型投資に踏み切る考えです。

2023年4月に
半導体パッケージ基板の新工場に
政府の助成金が交付予定と発表しました。

経済安全保障推進法に基づく
『供給確保計画』に認定され

政府から最大405億円の助成金が
交付される予定です。

2023年10月に
建設中の新工場の稼働を2024年度から
26年度に延期する方針を表明しました。

大手IT企業が投資を抑制し
サーバー向けの汎用製品の
需要回復の遅れに対応します。

大垣市の河間事業場に1800億円を投じ
半導体パッケージ基板の
新工場を建設中です。

生成AI 向けの需要は活発なため
製品生産予定の大野町の新工場は
2025年度に計画通り稼働させます。

「米国の利上げによる景気減速などで
需要が戻るのは

2024年の後半くらいになる」

と<イビデン>の青木武志社長は
今後の見通しについて述べています。

『2023年4~9月期』の連結純利益は
前年同月比44%減でした。

サーバー向けの伸び悩みに加えて
生産調整による原価率の悪化も
影響しています。

テレワークの浸透による
パソコンの特需はすでに一巡し

新型コロナウイルス禍での
供給網の混乱に備えて積み上がった

スマートフォン向け半導体の
在庫調整の影響が出始めています。

一方で世界では生成AIがブームとなり
米国では画像処理半導体を手掛ける
<エヌビディア>の業績が好調です。

<エヌビディア>に向けパッケージ基板を
提供している<イビデン>は

生成AI関連企業として
その注目度が高まっています。




☆☆☆ 無料メルマガ・プレゼント!☆☆☆

今日のブログの続きは
メルマガで読むことができます。

下記をクリックして登録していただけます。
▼【メルマガ登録のお手続き】
https://resast.jp/subscribe/198347


*迷惑メールに振り分けられることが
 ありますので受信トレイで『受け取る』
 の設定をお願いします。
          
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


#社員の笑顔
#社長の想いが叶う
#ホワイトボードに描く
#希望は継続の礎
#現状維持は衰退
#未来思考
#ビジネスモデル
#持続型経営3ステップ構築法
#コーチング方式
#アクティブ・ラーニング
#渡邉ひとし
#株式会社未来デザインカンパニー



===============================

*次回の発行(毎月第1月曜日の発行)
次回は元日のため第2月曜日の
2024年1月8日月曜日の予定です。




===============================

◆オフィス 
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
経営計画士協会 代表理事/経営計画士
経営戦略コンサルタント
渡邉ひとし

Mobile:080-4806-1553
Email:mirai-design@ogaki-tv.ne.jp
〒503-0015 岐阜県大垣市林町7-265-1

紹介記事1:https://humanstory.jp/watanabe_hitoshi/
紹介記事2:https://syoukei-senmon.net/gifu/14457/

社団法人 ビジネスモデルイノベーション協会
ビジネスモデルコンサルタント

社団法人 SDGs支援機構
SDGsビジネスコンサルタント

社団法人 日本経営心理士協会
経営心理士/組織心理士/顧客心理士
/ビジネスコミュニケーション心理士

社団法人コミュニケーションスキル協会
上級スピーチ・アップグレーダー
対人関係コミュニケーション・アップグレーダー
  
========================

<令和2年度迄>
中部大学 人文学部心理学科 非常勤講師
<令和元年度迄>
愛知産業大学 経営学部経営学科
造形学部デザイン学科・建築学科 非常勤講師
<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』

===============================

〔投稿内容〕
文中の企業情報数及びデータなどは
新聞や雑誌、ホームページなどの
公開情報に基づいた記述です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

------------------------------------------
(C) Copyright 2023 mirai design company All rights reserved.
------------------------------------------