今日も読んでいただき有難うございます。

企業の事例をもとに毎月1回
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。

2023年1月26日に発表された
<トヨタ自動車>の役員人事と新体制は

一定の衝撃とともに
豊田章男氏の心情が伝わってきました。

2008年9月のリーマンショック以降
「100年に一度の大転換機」と
セミナーなど各所で訴えてきましたが

経営者の方々にとっては
他所ごと、他人事のように
受け止められていました。

翌年2009年に
社長に就任した豊田章男氏ですが

<トヨタ自動車>のトップによる
「百年に一度の大変革の時代」
という2018年10月のメッセージは

産業界全体に例外なく
あまねく染み渡っていきました。

やっと本気になるかと期待しましたが
中小企業まで浸透しなかったようです。

やがて新型コロナウィルスの感染拡大で
行動変容を余儀なくされました。

この時「100年に一度の大転換機」を
真剣に受け止めて改革していた会社が
生き残る確率は相当高いはずです。

創業から100年以上経つ
調味料メーカーも
これまで新たな手を打ち続けてきました。

変革という言葉に敏感に反応し
会社の変化に反対姿勢を見せてきた人も

進化を遂げる企業事例を目にすれば
態度を変える可能性は
きっと高まるに違いありません。

今日も企業のビジネスモデルに
注目してみましょう。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ外部環境のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営を観察することで
自社に活かしてください。

今日の企業事例は第485話  
【味の素のビジネスモデル】です。



(*写真はイメージです)
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うま味調味料の登録商標が社名

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1907年に
鈴木三郎助氏が合資会社<鈴木製薬所>
を設立しました。

1909年5月に
『味の素』の一般発売を開始しました。

1912年に
合資会社<鈴木商店>に社名変更しました。

1917年6月に
株式会社<鈴木商店>を設立しました。

1932年10月に
<味の素本舗 株式会社鈴木商店>
に社名変更しました。

1940年12月に
<鈴木食料工業>に社名変更しました。

1943年5月に
<大日本化学工業>に社名変更しました。

1946年2月に
<味の素>に社名変更しました。

1972年3月に
冷凍食品事業に参入しました。

1973年8月に
<味の素ゼネラルフーヅ>を設立しました。

1981年に
医薬事業に参入しました。

2000年10月に
冷凍食品事業を分社化し
<味の素冷凍食品>を設立しました。

2010年4月に
医薬事業部と子会社2社が統合し
<味の素製薬>が発足しました。

2019年4月に
2つの事業所と子会社の製造・包装事業に
<クノール食品>を統合し
<味の素食品>を発足しました。  



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<味の素>のビジネスモデル

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2021年7月に発表した
『2021年4~6月期』の連結決算は
事業利益が前期比15%増と
四半期ベースで過去最高でした。

製薬向けの医薬品材料や
半導体用電子材料が伸び

北米などで加工食品や
冷凍食品の販売も伸びました。

2021年7月に
植物性タンパク質が豊富な野菜飲料
粉末タイプの『マンカイ』を発売しました。

健康・環境志向を背景に
植物性タンパク質への需要が増していて
新たな需要を取り込む狙いです。

2021年8月に
アスリート向けの新ブランドを立ち上げ
冷凍ギョーザ2種類の発売を発表しました。

新ブランドは『For ATHLETE』で
部活動に取り組む学生や
実業団で活動する選手への販売を想定。

新たに開設した公式の
電子商取引サイト限定で販売しています。

2021年9月に
社員のスキルや異動希望関連の情報を集約した
新しい人事関連システムの運用を開始しました。

人事部や直属の上司などに限られていた
社員の専門分野やキャリアに関する情報を
社員がお互いに把握できるようにしました。

社員の人事情報を見える化し
人材の有効活用や
人員の適正配置につなげる考えです。

2021年10月に
川崎事業所内に建設の新工場が完成し
本格稼働したと発表しました。

クノールブランドで販売する
スープなどの拠点を新工場に集約することで

スープ類の製造から包装まで
一貫生産を行い生産効率を高めます。

2021年10月に
調理用ロボット開発<TechMagic>との
共同開発を発表しました。

中華料理などの炒め物メニューを
提供するロボットを開発します。

人工知能を活用して消費者ごとに
味や栄養面などを微調整する
パーソナライズ化への対応も目指します。

2022年1月に
袋入り商品の包材をプラスチックから
紙素材に切り替えると発表しました。

家庭用うま味調味料『味の素』と
『うま味だしハイミー』が対象で

プラスチックの廃棄量を2020年度比で
年間約12トン削減する考えです。

2022年1月に
藤江太郎執行役専務が4月1日付で
社長に昇格する人事を発表しました。

フィリピンなど海外勤務経験が豊富で
働き方改革担当の常務として

生産部門でもテレワークを導入するなど
先駆的な取り組みを進めてきました。

事業構造改革が順調に進展しているため
経営陣を刷新して
成長を一段と加速させる考えです。

「聖域なき改革を経て新事業のモデルを作る」
と述べており

「変革は終わりなき旅
覚悟を持って持続的に取り組む」
と社内メッセージを発信しました。

2022年3月に
ロシアの現地法人の駐在員に
退避指示を出したと表明しました。

現地法人を通じて
うま味調味料や冷凍食品などの
販売をしていますが

ロシア事業は日本からオンラインで指示を出す
体制を継続するとしています。
         
2022年3月に
培養鶏肉の開発・製造のスタートアップ
<スーパーミート>への出資を発表しました。

イスラエルの同社が持つ培養肉の製造技術と
<味の素>の発酵や製造ノウハウを組み合わせて
培養肉の商業化を進める考えです。

動物性たんぱく質は需要が高まる一方で
環境負荷が大きく問題視されており

植物肉や培養肉のビジネスは
大きなチャンスを秘めています。

2022年4月に
十分収穫できていない農作物を資源に変える
実証実験を始めました。

<大分県中津市>や
<立命館アジア太平洋大学>と連携して

フードロス削減や持続可能な地域づくりを
学生が考える材料にしてもらいます。

2022年5月に発表した
『2022年3月期』の連結決算は
純利益が前期比27%増でした。

調味料や食品は原材料高が響いて減益ですが
需要が旺盛な半導体材料が好調で
過去最高を更新しました。

「全社一丸となってアミノ酸の働きで
食と健康の課題解決を実現し
継続的に企業価値の向上を実現していく」

と新社長の藤江太郎氏は
記者会見で述べています。

2022年5月に
バーチャル株主総会を開けるようにするため
定款を変更すると発表しました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け
『改正産業競争力強化法』が施行され

物理的な会場を設けずにオンラインだけで
株主総会を開けるようになりました。

2022年6月に
<三井物産>と共同でZ世代向けの
新商品を開発しました。

台湾や韓国料理をもとにした
3色の映えるおかゆを発売し
ヘルシーな間食として提案します。

Z世代は普段の食事に時間を掛けたく無く
手軽に栄養も満たせる食事への
ニーズがあると調査で判明しました。

2022年12月に
ジャパン・ブランディング・アワード2022
の最優秀賞に選ばれました。

<味の素>は社会課題の解決に
自社の事業がどれだけ貢献したかを
経営指標として重視しています。

社会や地域とともに経済価値を生み出す
事業や取り組みを『ASV』と呼んでおり

優れた事業を『ASVアワード』として
社内表彰するなど

社員と価値観を共有することで
対外的なブランド力の強化にも
つながっていると評価しました。

「商品・サービス、企業広告などの
様々な取り組みに込めたメッセージが

相互に高め合って
グループのブランド価値として
蓄積されるよう工夫している。

感性的な右脳を使う取り組みを
左脳的な数値でとらえていくことが重要だ」

と<味の素>の
藤江太郎社長は述べています。

2023年2月に
D2Cの新たなサイトを始めたと発表しました。

消費者と直接つながるのが
ダイレクト・ツー・コンシューマー
(D2C)ですが

『GOOOD GOOOD TABLE』の
サイト限定で新商品などを発売するほか

開発ストーリーや関連レシピを発信して
消費者のブランド認知を高める狙いです。




          
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中部大学 人文学部心理学科 非常勤講師
<令和元年度迄>
愛知産業大学 経営学部経営学科
造形学部デザイン学科・建築学科 非常勤講師
<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』

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