こんにちは
渡邉ひとしです。
第326話のテーマは
『国内販売は頭打ち』です。
(ブログは月曜・金曜の投稿です)
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<ヤマザキナビスコ>の契約終了
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1948年に
千葉県市川市で<山崎製パン所>を
飯島藤十郎氏が開設しました。
1949年に
一般ユーザー向けの
和菓子と洋菓子の製造を開始しました。
1955年に
ナイロン包装のスライス食パンを
商品化しました。
1970年10月に
アメリカの<ナビスコ>や
<ニチメン>と合弁で
菓子製造販売会社である
<ヤマザキナビスコ>を設立しました。
2007年4月に
<不二家>を関連会社化して
2008年11月に
<不二家>を連結子会社化しました。
2016年2月に
<モンデリーズ・インターナショナル>の
ライセンス契約が終了しました。
2016年2月に
<ヤマザキナビスコ>を新社名である
<ヤマザキビスケット>に移行しました。
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山崎製パンのビジネスモデル
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2017年8月に
米国<モンデリーズ>との契約終了で
「リッツ」や「オレオ」を販売できず
上期の業績は苦戦しましたが
12月の対抗品投入を表明しました。
<山崎製パン>の飯島延浩社長は……
「アメフトのような肉弾戦で攻撃する」
と奮起を誓っています。
2017年9月に
子会社である<不二家>は
東京・銀座に保有する土地と建物を
11月末に売却して
「2017年12月期」に譲渡益を
特別利益に計上すると発表しました。
1~3階までは入居していますが
4階以上は空室のため
保有資産の有効活用を図ります。
同じく2017年9月に
<長野県>と協力して県産リンゴを使用した
限定商品2種を発売すると発表しました。
関東甲信越の食品スーパーや
コンビニエンスストアなどで販売します。
2017年10月に
「2017年12月期」の連結純利益が
前期比34%増の見込みと発表しました。
子会社である<不二家>による
保有地の売却益が寄与する見込みです。
2017年12月に
総菜パン「ランチパック」などで
新潟工場稼働50周年の記念商品を発売。
新潟県産のまいたけや
新潟県特産の洋梨「ル・レクチェ」の
ゼリーを具材に使いました。
新潟県内を中心に地域活性化に取り組む
女性モデルのグループ「リリー&マリーズ」
と連携して開発しました。
2017年12月に
「オレオ」の競合商品になる
「Noir(ノアール)」が発売されました。
1970年の提携から46年間手掛けてきた
「ナビスコ」ブランドの菓子の
製造販売を打ち切りましたが
パートナーだった<ナビスコ>が
<クラフト・フーズ>に統合されて
分社化で<モンデリーズ>となり
販売権返上を要求されたため
下請け業務に甘んじることをやめて
2016年夏の提携解消に至りました。
その後に競合商品の販売ができない
ロックアップ期間が過ぎたため
今回の競合商品を投入しました。
同じく2017年12月に
<テレビ埼玉>とのコラボ商品である
「テレ玉くんランチパックたまご&すき焼き風」
を発売しました。
テレビ埼玉のキャラクターである
「テレ玉くん」にちなみ
卵を使った味のアイデアを
番組で視聴者から募集しました。
99点の応募から選んで試作を繰り返し
3カ月程度で製作しました。
この企画は
2016年に「テレ玉くん」の誕生10周年
を記念して始めて今年で2回目になります。
2018年3月に
プロバスケットボールチームである
「新潟アルビレックスBB」の人気選手と
共同開発した総菜パン「ランチパック」の
商品を売り出しました。
<山崎製パン>は新潟アルビレックスBBの
オフィシャルスポンサーであるため
共同開発した商品を発売していて
今回は第2弾の商品になります。
同じく2018年3月に
共通ポイントサービスで
<楽天>と提携したと発表しました。
<山崎製パン>が展開している
「デイリーヤマザキ」などの
コンビニエンスストア全国1553店で
楽天スーパーポイントをためることや
使うことができるようになります。
2018年4月に
秩父地域の名物として知られる
味噌豚風味のランチパックを発売しました。
埼玉県秩父市など1市4町でつくる
秩父地域おもてなし観光公社が監修して
市内にある飲食店「ちんばた」の
豚味噌丼の味付けを参考にした味噌豚を
柔らかいパンではさんだランチパックです。
2018年10月に
「2018年12月期通期」の連結純利益が
前期比35%減の見込みと発表しました。
コンビニ向け米飯類や
調理パンは伸びましたが
猛暑の影響で菓子パンが苦戦しました。
原材料価格の上昇を受けて
一部商品を値上げしましたが
人件費や物流費の増加を補えず
採算が悪化しています。
2018年12月に
コメが主食の東南アジアで
パン食の増加が目立ち
東南アジアの年間市場規模が
6000億円に成長したことを受け
東南アジア事業本部長の田所隆三氏は
「パン消費は所得の向上に比例して
増える傾向がある」と述べています。
インドネシアで日本並みに
パンを食べるようになれば
人口が日本の2倍のため
潜在需要は10倍になります。
2019年1月に
<ファミリーマート>が製パン大手9社が
独自商品の販売金額を競った
「うまいパン決定戦」の結果を発表しました。
全国を5ブロックに分けて競いましたが
<山崎製パン>が3地域で首位でした。
<山崎製パン>は日本最大の
製パン会社ですが
日本国内における人口減少化に伴う
国内消費量の低下は食い止められません。
「海外での製造販売」へ舵を切り
新たなビジネスモデルを
構築することが求められています。
*次回のブログは1月28日月曜日です
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今日の事例で何を学べるでしょうか?
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国内販売が大きい企業は……
日本国内における人口減少化に伴う
国内消費量の低下に対応するため
「海外での製造販売」へシフトしていく
海外市場戦略が求められる。
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【ビジネスモデルの9項目】
◉理想のお客様 ◉協力者 ◉主要活動
◉選ばれる理由 ◉収益 ◉チャネル
◉提供する価値 ◉コスト ◉経営資源
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中部大学 非常勤講師
愛知産業大学 非常勤講師
経営コンサルタント(永続型ブランド経営)
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
渡邉ひとし
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〔投稿内容〕
投稿文の数字及び企業名などは
日経新聞などの公開情報に基づいた
記述に徹しています。
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