こんにちは、渡邉ひとしです。
第323話のテーマは
『従来のビジネスモデルが通用しない』です。
(ブログは月曜・金曜の投稿です)
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日本初の取り組みを続ける会社
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1931年3月に
<日本足袋>タイヤ部が独立して福岡県に
<ブリッヂストンタイヤ>を設立しました。
1935年に
ゴルフボールの量産を開始しました。
1937年に
本社を東京に移転しました。
1942年に
戦争に伴い英語表記の社名を
<日本タイヤ>に変更しました。
1949年に
<ブリッヂストン自転車>を
設立しました。
1951年に
<ブリヂストンタイヤ>に
社名を変更しました。
1964年に
日本初になる乗用車用の
ラジアルタイヤを開発しました。
1972年に
<ブリヂストン・スポルディング>を
設立してスポーツ用品事業に進出。
1984年に
C I の導入により<ブリヂストン>に
社名を変更しました。
1988年に
アメリカの<ファイアストン>を
正式に買収して子会社化しました。
2008年5月に
<東洋ゴム工業>との
業務・資本提携を発表しました。
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ブリジストンのビジネスモデル
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2017年10月に
パラアスリートを支援する
競技用具の開発を始めると発表しました。
タイヤやゴルフシューズなどで培ってきた
ゴム配合技術を応用して
パラアスリート向けの
スポーツ用具を開発していて
国際オリンピック委員会と五輪の
最高位スポンサー契約を結んでいます。
同じく2017年10月に
2022年を最終年度とする
5年間の中期経営計画を発表しました。
◉ ブランド戦略の推進
◉ 技術革新の推進
◉ 多角化事業の拡充
などを重点項目に盛り込み
タイヤブランドである
「ブリヂストン」や「ファイアストン」の
一段の強化を目指しています。
さらに
ガバナンス(企業統治)体制を軸として
アメリカ・ヨーロッパ・アジアのトップを
兼務や横滑りさせます。
このことにより
経営に多様な視点を取り入れ
社内でチェック機能を働かせる狙いです。
2017年11月に
鉱山で使うダンプカー用タイヤの
使用状況や交換時期を
IoTを活用して
一括管理するサービスを始めました。
表面のすり減り度合いなどを予測して
鉱山の生産性に直結する
タイヤ交換の効率を高めます。
2018年2月には
「2018年12月期」の連結純利益が
前期比7%増になりそうだと発表しました。
「2014年12月期」以来
4年ぶりの最高益になりますが
①「値上げ浸透」
②「高級品シフト」
③「資源高」
の3つの要因がリードします。
<ブリヂストン>の津谷正明CEOは……
「足元の事業基盤を作り上げるのと同時に
将来への投資や事業変革をしていく」
と記者会見で述べています。
「自動車産業の大変革期では
タイヤに対する市場の要求は変わってくる」
と西海和久COOは
変化に備える必要性を強調しました。
「自動車産業の大変革期」とは……
◉ コネクテッドカー(つながる車:C)
◉ 自動運転(A)
◉ シェアリング(S)
◉ 電動化(E)
という4つの変革の頭文字を取った
「CASE」のことを指しています。
たとえば
自動運転時代に生かせそうなのが
「エアフリーコンセプト」と呼ぶ
空気を充填する必要のない新型タイヤです。
完全無人運転が実用化され
無人タクシーが普及した時にパンクしても
乗客にタイヤを交換させることはできません。
電気自動車にはパンクしても
時速80㎞で80㎞を走行できる
「ランフラットタイヤ」が向いています。
2018年6月に
「スマートファクトリー構想」の
詳細を発表しました。
商品戦略や開発~製造~販売~
顧客の製品使用過程など
バリューチェーンの情報を
情報通信技術やIoT技術でつなぎ
ビッグデータ解析や
シミュレーションを行うことによって
迅速かつ高品質なタイヤ生産を目指します。
2018年11月に
「2018年12月期」の連結営業利益が
前期比2%減になりそうだと発表しました。
景気が拡大する北米市場では
トラック・バスと乗用車の
新車用タイヤの需要が
想定以上に伸びています。
採算が低い新車用にタイヤを優先した結果
高採算の補修用タイヤの販売が
想定を下回る見通しです。
津谷正明CEOは……
「空気入りタイヤができて100年がたつ」
「タイヤも変革期を迎えている」
と述べており
従来のタイヤの売り切りモデルを脱する
ビジネスモデルや開発体制を
変える意向を示しています。
2018年12月には
江藤彰洋副社長が2019年1月1日付で
最高執行責任者(COO)兼社長に
昇格する人事を発表しました。
<ブリヂスチン>では6年ぶりに
社長職を復活することになります。
新たに2人の副会長職を設けて
4頭体制で経営の舵取りをします。
「100年に1度の変革期」とされる
自動車産業の転換点を迎えています。
これから「CASE」と略される
新たなビジネスが台頭してきます。
世界首位のタイヤメーカーである
<ブリヂスチン>の新時代を迎える
新たなビジネスモデルの構築が
喫緊の課題になっています。
*次回のブログは来年1月9日水曜日です
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『ビジネスモデル虎の巻』近日出版予定!
経営者の方が自社のビジネスモデルを
チェックできる本になっています。
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今日の事例で何を学べるでしょうか?
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「100年に1度の変革期」を
迎えた企業は……
従来の事業やビジネスモデルが
通用しなくなることを自覚し
新たな事業や
新たなビジネスモデルを
早急に構築するすることが
最大の課題になる。
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【2時間の無料相談:ご連絡先】
ブランド経営コンサルタント 渡邉ひとし
E-mail:mirai-design@ogaki-tv.ne.jp
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【ビジネスモデルの9項目】
◉理想のお客様 ◉協力者 ◉主要活動
◉選ばれる理由 ◉収益 ◉チャネル
◉提供する価値 ◉コスト ◉経営資源
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中部大学 非常勤講師
愛知産業大学 非常勤講師
(社)ビジネスモデルイノベーション協会
公認ジュニアコンサルタント
経営コンサルタント(ブランド経営の構築)
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
渡邉ひとし
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〔投稿内容〕
投稿文の数字及び企業名などは
日経新聞などの公開情報に基づいた
記述に徹しています。
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