こんにちは。
渡邉ひとしです。
第271話のテーマは
『広がる事業を束ねる物差し』です。
(ブログ=月水金の平日投稿です)
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オリックスの顔とも言える人
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何を購入した時だったか……?
その時に<オリックス>との
リース契約をしたことがありました。
その後
「オリックスカード」を作りましたが
一度も利用することなく
「Americane Xpressカード」を作った時に
解約したことを思い出しました。
<オリックス>の会社というと
宮内義彦さんの顔を思い浮かべますが
宮内義彦さんは創業者ではありません。
1964年4月に
<日綿実業(のちの双日)>と
<三和銀行(のちの三菱UFJ銀行)>を
主体にして<オリエント・リース>が
大阪市に設立されました。
1989年4月に
C I の導入により
<オリックス>に商号を変更しています。
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<オリックス>のビジネスモデル
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2016年12月より
自動車部品や半導体関連を中心に
中古工作機械のレンタルを始めました。
経済の先行きが不透明のため
中小企業が短期間だけ増産したいという
ニーズが強まっていることへの対応です。
これまでの工作機械は新品製品がリースで
中古製品が販売というすみ分けがあり
中古レンタルは全国でも珍しいといえます。
同じ12月には
ブラジルの資産運用会社である
<RBキャピタル>を買収しました。
これを契機に中南米の資産運用などの
手数料ビジネスを拡大していく狙いです。
さらに12月に
自動運転技術の開発に取り組む
企業や研究機関に対して
自動車と測定機器を合わせて貸し出す
レンタルサービスを始めました。
自動運転技術の技術開発を加速させたい
自動車部品メーカーやIT企業へ
必要な物を最短で用意できる体制を整え
開発に必要な車や装置を探し出す手間を
省きたい企業の需要を想定しています。
2017年1月より
会員が共同でクルマを利用する
カーシェアリングの法人向けの
入会ウェブサイトを開設しました。
法人はウェブサイトで入会申し込みをしても
紙の申込書に必要事項を記入し
免許証を登録する追加手続きが必要でした。
そこで<オリックス>は
免許証をスマートフォンで撮影・送信して
申し込むなど入会手続きを簡素化しました。
カーシェアリングの個人利用は
土日祝日に集中するため
平日利用の多い法人会員の獲得で
稼働率を上げる狙いです。
2017年2月より
高齢者の自動車の運転を見守る
個人向けサービスを始めました。
急発進などの危険運転を検知すると
家族などの指定した人にメールが届きます。
通信とGPS機能を備えた車載器を
自動車に搭載し直接走行データを取ります。
高齢者の親を持つ子供の
申し込みなどを想定しています。
2017年3月より
<京都信用金庫>と提携して
中国人観光客に普及している
スマートフォンを使った決済手段である
「支付宝(アリペイ)」の 導入サービスを始めました。
京都での中国人観光客が増えているため
小規模な小売店などの導入を目指します。
2017年7月には
国で青果向けの冷温物流網を構築する
<ファーマインド>と資本業務提携しました。
<ファーマインド>の物流網を活用して
青果を生産者から市場を通さず
コンビニエンスストアなどに直接届ける
サービスを始めました。
<オリックス>は2004年に農業に参入し
農家との提携も含めて
全国5カ所の自社生産拠点を持っています。
販売先は取引先の首都圏のスーパーや
飲食店などを想定し新規開拓も進めます。
2017年9月に
アメリカのオハイオ州で高齢者向けを中心に
賃貸住宅のローン組成を手がける
<ランカスターポラード>を
完全子会社化しました。
アメリカの住宅市場は中長期的に
成長が見込めると判断しました。
同じ9月には
神戸市は<神戸空港>の運営権を
<オリックス>に売却する契約を結びました。
<関西国際空港>と<大阪国際空港>を
運営する<オリックス>は3空港一体運営で
商業施設の店舗間の壁を取り払い
旅行客が店舗を回りやすくする
ウオークスルー型を導入するなど
商業施設の改善といったノウハウの共有や
重複を抑えた路線誘致などを目指す考えです。
2017年12月に
<近鉄グループホールディングス>と
レンタカー事業で提携しました。
近鉄沿線の22拠点を
<オリックスレンタカー>に模様替えします。
2018年1月には
欧州事業の戦略拠点とする新会社を
英国のロンドンに設立しました。
これまでは欧州事業の中心は
オランダのロッテルダムでした。
環境エネルギーなどでの事業拡大を目指して
今後はロンドンと2拠点体制で臨みます。
同じく1月に
フィンテックの個人間融資市場広がり
個人間の少額の貸し借りをネットで仲介する
P2P(ピアツーピア)金融の大手である
中国の<点融>に出資しました。
無担保で1回当たりの融資額は
平均で30万~50万円程度で
語学学校の費用などに使うため
融資を求めるケースが多いようです。
2018年3月期の当期純利益は
4期連続で過去最高益を更新しています。
<オリックス>はリース業が主体でしたが
これまでに事業領域を広げてきました。
なかでも
国や自治体が保有する空港や上下水道などの
運営を担うインフラ事業と
地熱発電やメガソーラーなどの
環境エネルギー事業に注力しています。
2018年1月には
M&Aの経験者を集めた社長室をつくり
社長と直接に議論をすることで
M&Aの審査過程を短縮して
迅速に判断する組織ができました。
国内だけではなく海外の物件にも
積極的にM&Aを仕掛けていく考えです。
◉法人金融
◉メンテナンスリース
◉不動産
◉事業投資
◉リテール
◉海外事業
という6つのセグメントで
現在の事業が構成されています。
いまでは<オリックス>は
多角的金融サービス業へと変貌しています。
これからの事業の柱を何にするか?
企業としてのビジネスモデルが
求められてくると考えます。
(次回ブログ=5月25日金曜投稿です)
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『ビジネスモデル虎の巻』(仮題)
いよいよ著書の出版が決定しました‼️
ビジネスモデルの解説本が出版されます。
専門書ではありません。
経営者の方に読みやすく執筆いたしました。
(出版のブログ=火曜・木曜の投稿です)
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このことから何を学べるでしょうか?
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多角的に広がる事業を持つ企業は……
やるべきことと
やらないことを明確にする必要がある。
これからも企業の歴史を重ねていく上で
経営トップの明確な判断を
揺るぎないものにする
物差しを持つ必要がある。
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【ビジネスモデル9項目】
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動
◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル
◉提供する価値◉コスト◉経営資源
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【経営の3原則】
ミッション:会社の目的
ビジョン :会社の目標
バリュー :会社の行動指針
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【ビジネスモデル進化論】
強い者が生き残るのではない
賢い者が生き残るのではない
進化した者だけが生き残る
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【ビジネスモデル活用法】
現象をみるのではなく
本質をみることで
なすべきことが理解できる
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【ビジネスモデル発想法】
今日という日は
未来のスタート地点である
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経営コンサルタント(経営12ステップ)
(社)ビジネスモデルイノベーション協会
公認ジュニアコンサルタント
愛知産業大学 非常勤講師
中部大学 非常勤講師
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株式会社 未来デザインカンパニー
代表取締役 渡邉ひとし
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〔投稿内容〕
投稿文の数字及び企業名などは
日経新聞などの公開情報に基づいた
記述に徹しています。
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