こんにちは。 

渡邉ひとしです。 


第188話のテーマは 

『景気の良いときに打つ手』です。 


—————————————————— 

すでに自動運転は実現していた 

—————————————————— 


最近は「自動運転」の話題が 

よく出るようになってきました。 


2020年には 

自動運転が実現するとか 


自動運転の法整備が 

何もできていないのは問題だ、とか 


完全自動運転の実現は 

50年先になるのではないか 


などという話題が 

多いと思いますが 


すでに自動運転を実現している 

企業が存在しています。 


しかも

車体重量が500トンという 

超大型の車両が自動運転です。 


その企業は建設機械や鉱山機械の 

製造会社である<コマツ>です。 


2008年にダンプトラックの 

自動運転化を発表しました。 


—————————————————— 

<コマツ>のビジネスモデル 

—————————————————— 


では、なぜ? 

<コマツ>が自動運転化を 

目指したのでしょうか? 


それは 

4000メートルの高地で 

鉱山の掘削作業で生じた 


土などを運ぶダンプトラックの 

労働条件が悪く 


運転手不足が深刻な 

問題になっていたことが理由でした。 


いまから10年以上も前の 

話しになるので 


自動運転を実現するための 

技術や情報が全くない状況でした。 


世界中の研究論文を調べたり 

インターネットで情報を検索したり 


まったくゼロの状態から 

調べていくうちに 


アメリカの軍関係で無人戦車などを 

研究していた研究者や 


自動運転に関する 

ベンチャー企業や大学に相談して 


プラスマイナス50mmの精度で 

自車の位置測定ができる 


無人運転システムを 

実現することができました。 


いまでは 

1500km離れた集中制御室から 

監視・制御する仕組みも 


リアルタイムで制御できるように 

なっていると言います。 


さらに進化させたカタチとして…… 


<NTTドコモ>、<SAPジャパン>、 

<オプティム>との4社共同で 


建設分野でのIoTの活用を狙った 

システム構築基盤である 


「LANDLOG(ランドログ)」を 

運営する会社を今年10月に設立。 


建設機械やトラックの運行状況や 

建設現場の情報を共有する狙いです。 


いわゆる 

「建設現場のプラットフォーム」 

ということになります。 


これは、どこの建設会社でも 

利用できるシステムになります。 


もうひとつの課題は 

世界最大の建設機械のメーカーである 


アメリカの<キャタピラー>に 

追いつくことです。 


今年4月に 

アメリカの鉱山機械大手である 


<ジョイグローバル>を 

約3000億円で買収しました。 


鉱山機械の売上高は 

<キャタピラー>が7900億円。 


<コマツ>が4500億円で 

<ジョイグローバル>が3300億円。 


この買収で売上高だけを比較すれば 

ほぼ同じ程度になりますが 


買収した評価というものは 

「相乗効果」と「買収価格」の対比です。 


<コマツ>にとって 

過去最大の買収金額でしたが 


この買収で鉱山機械は 


<コマツ>と<キャタピラー>の 

2強という構図になりました。 


このことから 

果てしない価格競争から離れ 

利益率を下げる懸念も薄れます。 


しかし 

この買収を決めたのは昨年7月で 

鉱山開発の停滞が続いていました。 


<ジョイグローバル>の株価も 

半額以下になり先行き不透明でした。 


そんなときに 

「鉱山資源の消費量は増える」 

という中期的な展望で 


今回の買収を決断したのは 

<コマツ>の大橋徹二社長でした。 


今年10月には 

2018年3月期の連結純利益が 


前期比40%増の 

1590億円になる見通しと発表。 


これは中国などの新興国で 

建設機械の販売が伸び 


北アメリカなどでの 

鉱山機械の販売が好調なためです。 


とくに 

中国などの新興国では 

<コマツ>のブランドが浸透していて 


価格面においても 

優位を保ちやすいことがあります。 


いまの景気が回復基調なときに 

強いビジネスモデルを構築するため 


さらなる業績向上の 

シナリオ(戦略)が求められています。 


(ブログは月〜金曜に投稿) 

—————————————————— 

このことから何を学べるでしょうか? 

—————————————————— 


業績回復のためには…… 

かたくなな自前主義や 

自助努力だけでは足りない。 


中長期展望を見据えた 

あらたなシナリオ(戦略)を 

描きあげる必要がある。 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

◉Amebaブログ: 

http://ameblo.jp/rabbit-g 

◉Ameba0wnd: 

http://www.shikumi.solutions ◉

Facebook: 

https://www.facebook.com/rabbit.hitoshi 

◉Facebook頁: 

https://www.facebook.com/hitoshi.business.model 

=========================== 

【経営の3原則】 

ミッション:会社の目的 

ビジョン :会社の目標 

バリュー :会社の行動指針 

=========================== 

【ビジネスモデル9項目】 

◉理想のお客様◉協力者◉主要活動  

◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル 

◉提供する価値◉コスト◉経営資源 

=========================== 

【ビジネスモデル進化論】 

強い者が生き残るのではない 

賢い者が生き残るのではない 

進化した者だけが生き残る 

=========================== 

【ビジネスモデル活用法】 

現象をみるのではなく 

本質をみることで 

なすべきことが理解できる 

=========================== 

【ビジネスモデル発想法】 

今日という日は 

未来のスタート地点である 

=========================== 

経営コンサルタント 

中部大学 非常勤講師 

愛知産業大学 非常勤講師 

岐阜県公認コミュニティ診断士 

ビジネスモデルイノベーション協会公認 

 ジュニアコンサルタント 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

株式会社 未来デザインカンパニー  

代表取締役 渡邉ひとし 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

〔投稿内容〕 

投稿文の数字及び企業名などは 

新聞などの公開情報に基づいた 

記述に徹しています。 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~