こんにちは。
渡邉ひとしです。
今日のテーマは
『地域のビジネスモデル』です。
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ひとの動きに大きな役割が加わる
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きのうのブログでは
清水港の「貨物の動き」を
お話ししました。
きょうは「ひとの動き」を
お話ししたいと思います。
「貨物の動き」では
大型物流拠点と大型コンテナ船による
清水港の物流拠点としての役割が
ここにきて、にわかに
クローズアップされていることを
詳しくお話ししましたが
同様に 「ひとの動き」でも
清水港の役割が見直されています。
「ひとの動き」とは
外国人観光客のことを指しています。
飛行機による
外国人観光客の訪日は
インバウンドの『爆買い』として
マスコミに報道されましたが
今からお話しすることは
飛行機ではなく
クルーズ船による訪日客のことです。
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地域のビジネスモデルが変わる
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今年の3月に
静岡県と静岡市が公表した
『清水都心ウオーターフロント地区
開発計画基本方針』があります。
これは2025年の
清水港の将来像を描いていますが
・巨大なクルーズ船が2隻並ぶ埠頭
・年間寄港数は100
(2016年の5倍以上)
・おおきな旅客ターミナル
・おおきな商業施設
・海に関する総合ミュージアム
・海洋関連の大学や研究機関
・研究から派生したベンチャー企業
・マリンスポーツとリゾート施設
・あらたにできた弧状の人工海浜
・おおくの観光客が泊まるホテル
などなど。
どこまで実現できるかは
これからの成り行きを
見守るしかありませんが
すでに港湾施設の整備は
徐々に進んでいます。
これを推進しているのは
国土交通省ですが
今年1月に
清水港を『国際クルーズ拠点』に
選定したのです。
この選定の方針は
国と自治体が専用埠頭をつくり
クルーズ船会社が旅客ターミナルを
建設するという内容です。
この方針のもとになるのは
「明日の日本を支える観光ビジョン」
という現政府の構想会議が
まとめた目標になります。
この方針にしたがって
今年1月に選定されたのは
・横浜(神奈川県)
・清水(静岡県)
・佐世保(長崎県)
・八代(熊本県)
・本部(沖縄県)
・平良(沖縄県宮古島市)
の6つの港です。
それぞれの港には
パートナーとなるクルーズ船会社が
存在するわけですが
清水港のばあいは
マレーシアのゲンティン・グループ
<ゲンティン香港>になります。
7月から
<ゲンティン香港>の傘下である
<スタークルーズ>のクルーズ船が
清水港に入港しましたが
11月までに
20回ほど寄港する予定です。
今回のクルーズ船は
乗船客が2000人ほどですが
清水市の試算では
2030年の経済波及効果は
562億円としています。
清水港のばあい
観光資源としては
「富士山」 「水産物」 「農産物」
などになりますが
それ以外の
目新しい観光施設などが
まだ整備されていないため
『開発計画基本方針』の
具体的な実現が急務になります。
2019年度に
山梨県や長野県を結ぶ
中部横断道が完成すれば
内陸部とのアクセスが良くなり
北陸地方とも繋がりやすく
東京、大阪との中間地点に
位置していることも
「ひとの動き」を良くする
魅力が増すことになります。
このようにして
「清水港」を見直してみると
「ヒトの動き」と「モノの動き」を
円滑にする役割が見えてきました。
ひと昔前は
日立製作所などの重厚長大産業や
製紙や木材などの地場産業もあり
活気のある地域でしたが
円高不況やグローバル化などで
多くの企業が縮小化されるなど
拠点を移転せざるをえませんでした。
その結果として
人口減少がすすみ始めたため
『開発計画基本方針』のように
産業構造のおおきな転換と
あらたな役割としての
チャレンジを始めたのです。
いかがでしたか?
『100年に一度の大転換期』は
企業に対する変革のみならず
地方や地域にとっても
当然のごとく
変革を求められているのです。
地域のビジネスモデルも
変えていく必要があります。
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このことから何を学べるでしょうか?
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ビジネスモデルとは……
企業だけではなく
地域のビジネスモデルや
組織・団体のビジネスモデルにも
通用する考え方である。
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【ビジネスモデル9項目】
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動
◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル
◉提供する価値◉コスト◉経営資源
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【ビジネスモデル進化論】
強い者が生き残るのではない
賢い者が生き残るのではない
進化した者だけが生き残る
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【ビジネスモデル活用法】
現象をみるのではなく
本質をみることで
なすべきことが理解できる
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【ビジネスモデル発想法】
愚者は経験に学び
賢者は歴史に学ぶ
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〔投稿内容〕
投稿文の数字及び企業名などは
新聞などの公開情報に基づいた
記述に徹しています。
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経営コンサルタント
中部大学 非常勤講師
愛知産業大学 非常勤講師
岐阜県公認コミュニティ診断士
愛知県商工会連合会 EXPERT講師
ビジネスモデルイノベーション協会会員
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株式会社 未来デザインカンパニー
代表取締役 渡邉ひとし
ご感想は:rabbit@ogaki-tv.ne.jp
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