気づいたら私はかんかん照りの白砂の浜に裸足で立ってた

普通こんな状況の白浜は暑いはずなのに暑くなくて顔を上げたら綺麗な海…ではなくて


真っ黒な海が広がってた


白浜はキラキラとしてるのに異様なまでに真っ黒な海が不気味でもありつつ何か居心地よかった



ぱ、と横見ると155センチの自分ですら小さって思う子が隣にいた


顔はよく分からないけど自分に似てるような
今にも泣きそうな そんな子がいた


はじめましてのはずだけど初めましての感覚がしなくて 


2人は普通に挨拶もなしに話し始めた


「この海入れんの?」

「ぼくたちだけはいれるよ」


周りを見渡したら1人だけ遠い所に砂浜に座ってる人がいる、ああ、見たことある奴だ、こっちに気づいてるのか、見えてないのか、微動だにしないけど座ってる



海に足を入れてみたらそれは凄く冷たくて痛くて
でも知ってる冷たさだった むしろ気持ち良かった


「この海は もう毒だから ぼくたち以外がはいったら、足がやけるように痛んで、とけて、なくなるよ」

「そっか」



「死んで欲しい奴こんな中入れられんの」

「ここには来れる人がきまってるんだよ」

「じゃあ彼奴は何でいる」

「おねえさんが無意識に呼んだ」



…。



「アンタ名前なんつーの」

「…らうる」



らくとろうというHN持ってるけどまるで組み合わせたかのような この子は何なんだろうな


よく見たら黒い丸っこい服のようなローブのような体にあってないサイズの服着てら


「すこしきてほしい」

「おー」











「…」

そこは真っ暗で

赤いハートの心臓に



デカイ棘が生えたツルを持った


異端な花が心臓に巻きついてた


花の真ん中は目ん玉で


汚ねえ色の花びら咲かせてた



そんなのが3体も巻きついてて

赤い心臓からは赤黒い血が流れてた


1体なんかこちらにベロ出してて煽ってんのかって





らうるが泣き出した

「痛い、いたい」


大丈夫か、と様子を見たら
らうるの手が真っ黒に火傷?していた


その手を握ったら俺にまでその火傷が伝染した


すげえ痛くてチリチリしてこっちまで泣きそうで泣いてんのかもよく分かんなくて










気づいたら暗闇の中にいた



らうるは隣に居ねえけどシャボン玉のようなもんに俺は包まれてて、どこからか、らうるの声がする





「ここはね、海の中だよ、しなないとはいえ、さすがに息はできないから、ぼくがまもったげる」



そうか



ここで少し寝ていっていいか



「うん」




「いつでもきてね」