10分遅れで出発の飛行機に塔乗して

機内モードに切り替えようとした矢先に、妹からのメール。

「ごめん、今息を引き取った。」

・・・・・間に合わなかった。

隣の座席は空いていたのに、必死で涙をこらえた。

(父さん、もう連れて行ったの? 待ってくれてもよかったじゃない!)

お盆最終日、あの世からかえって来ていた父が、苦しむ母を見かねて、早めに連れて行ったんだ。






着道楽・履き道楽、おしゃれだった母。

白装束もいいけれど、華やかだった母には華やかに出発してもらおうということになった。

湯灌してもらって、選んだ服を着せてもらった。

棺に入れてから帽子もかぶせてもらった。



なんて素敵な旅姿!

母の顔は、とても穏やかで上品な顔立ちに戻っていた。





お母さん、

お通夜でもお葬式でも

「綺麗かね~」と言われてどうだったでしょうか?





もう、足の痛みも、体の痛みもなく、自由に旅ができますよ。





お母さん、
いってらっしゃい・・・





そのうち私も追いかけますけど、迷っていたらよろしく・・・・・