08) チェンラーイの慈母観音 | BIG BLUE SKY -around the world-

08) チェンラーイの慈母観音

第八話) チェンラーイの慈母観音

チェンラーイ市内を抜けて、コック川を渡り、左の路地に在る川沿いのカフェに入る。
三人でテラスの席に腰掛け、冷たいドリンクを頼んでケーキを食べる。
川面を渡る風が心地よい。

口数の少ない Pop が、このカフェには是非とも寄りたいと言うだけのことは有る。
Erika と私が川辺で Khrong Thip を燻らせている間も、テラスでくつろぐ Pop にはホーム感が溢れる。
南タイのハジャイから来た Pop が、北タイのチェンラーイに行きつけの店を持っていることに、何か仲間意識のようなものを覚えた。



[コック川沿いのカフェ,チェンラーイ] (2016)
Chivit Thamma Da Coffee House,Chinag Rai, Thailand


カフェを出て北西に進み、ワット・フゥアイ・プラ・カン Wat Huay Pla Kang を訪ねる。
遠くから見えた白い大仏は、観音菩薩像だった。
Erika によると、タイではプラ・メー・クァン・イン Phra Mae Kuan Im と呼ばれる、子どもを慈しむ女神である。

ビルマ風の仏塔建築の御堂の裏には、身寄りの無い子供たちの住む宿舎が有った。
Erika は、子どもを助ける活動に関する展示を熱心に見て回り、活動に賛同する書名と寄付を行った。
またきっと来ます。
Erika はタイ語でそう言うと、本堂を後にした。



[ワット・フゥアイ・プラ・カンの観音菩薩像,チェンラーイ] (2016)
Wat Huai Plakung, Chiang Rai, Thailand


二日目は、チェンラーイからメーサーイに向かい、名門と名高いメー・ファー・ルアン大学の近くに宿を取る。
タイ語表記で、เรือนคำรีสอร์ต なので、ルーンカム・リゾート Ruenkham Resort と言うのだろうか。
一泊 600THB (1,922円)。
日本の人は初めてなので一緒に写真を撮りたいと言われて、オーナー夫妻と一緒に記念写真を撮った。



[ルーンカム・リゾート,チェンラーイ郊外] (2016)
Ruenkham Resort, Chiang Rai, Thailand

Pop は、宿の隣りの雑貨屋で、北タイ特有の飾り物を購入する。
南タイには無いものなので、学校・教育施設に転売するそうだ。
日本のお盆飾りのようだと思い Erika に聞くと、เทศกาลสารทจี テサカーン・サートチーンと言う中国系の行事が有ると言う。
日本と同様に旧暦 7月15日で、現在は西暦 8月15日に行われるそうだ。
シンガポールで見た、ハングリー・ゴースト・フェスティバルの飾り物を思い出す。

Pop は買い物が済んだので、チェンラーイ市内のディスコへ行こうと誘い、Erika が応じた。
彼女と行くと、朝帰りになることは見えている。
この日は、幾分か疲れていたので遠慮して、二人を見送った。


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