#01-02 A Day at the Races/Queen | BIG BLUE SKY -around the world-

#01-02 A Day at the Races/Queen

BIG BLUE SKY    ~旅の空の下で~-20_adayattheraces
[A Day at the Races/Queen] (1976)


Side A
1. Tie Your Mother Down
2. You Take My Breath Away
3. Long Away
4. Millionaire Waltz
5. You and I
Side B
1. Somebody to Love
2. White Man
3. Good Old Fashioned Lover Boy
4. Drowse
5. Teo Torriatte (Let Us Cling Together)


Queen は、ロック・エンターテインメントに初めて触れたバンド。
前作 "A Night at the Opera (オペラ座の夜)" と、この "A Day at the Races (華麗なるレース)" の 2枚は、レコード盤が擦り切れるほど聴いた。

当時は、Queen と並んで Kiss,Aerosmith の人気が高く、同時期に発表された Kiss の "Destroyer (地獄の軍団)"、Aerosmith の "Rocks" もよく聴いていた。


BIG BLUE SKY    ~旅の空の下で~-21_anightattheopera
[A Night at the Opera/Queen] (1975)


3バンドの中で Queen には圧倒的に女性ファンが多く、アイドル・バンドとしての地位を確たるものにしていた。
このため、男性ファンは Queen が好きだとは、大きな声で言えない状況があった。
ロック好きの先輩に Queen が好きだと言おうものなら Led Zeppelin や Deep Purple を聴けと言われ、楽曲の良さや演奏テクニック云々と言うと Yes を聴けと罵倒されてしまうような、悲しい状況だった。

私の同世代には、Kiss,Aerosmith 楽曲を演奏するバンドは多く、高校の文化祭ともなれば、必ず "Detroit Rock City" や "Draw the Line" が聴こえて来た。
しかし Queen 楽曲を演奏するバンドに出会うことは、女子高で一つ見たことが有るぐらいで、極めて稀だった。
楽曲の複雑さ、コーラスの困難さを理由に挙げることも出来るが、最大の理由は 「恥ずかしいから」 だと思う。


自身が高校生の時に、主に Deep Purple 楽曲を演奏していたバンドで、Queen の曲を演ろうと提案したことがある。
しかし、「恥ずかしいから」 嫌だと拒否されてしまった。
皆、私が Freddie の真似をしてピアノを弾くと喜んで一緒に歌うような Queen ファンだったのだが、Queen 楽曲を人前で演奏することは恥ずかしいことだったのだ。

今からは想像し難いが、当時はそんな時代だった。

'80年代の日本のロック・バンドには、Kiss,Aerosmith を直接的に連想させる曲が多いが、その一方で Queen の影響を感じさせる作品に触れることは極めて少ない。
これにも、前述のような状況が影響していたのかもしれない。
関西出身の Novela は、初期 Queen からの影響がうかがえる、数少ない日本のバンドであった。


BIG BLUE SKY    ~旅の空の下で~-22_paradiselost
[Paradise Lost/Novela] (1981)


"A Day At The Races" の発表から 35年経ってみると、Queen は世代を超えて高い人気を保っており、先輩が挙げたバンドの人気を世界規模で遥かに凌いでいる。
Led Zeppelin の Robert Plant、Yes の Steve Howe は、Queen と共演してリスペクトを表した。
当時、迫害された Queen ファンとしては、何とも信じられない状況だ。

2005年の来日公演は大いに盛り上がり、ロック・エンターテインメントの真髄を味わえた。
私は、Queen のおかげで、ロック・エンターテインメントに触れ続ける楽しい日々を送っている。
Kiss も Aerosmith も現役なのだから、Queen にもまだまだ頑張って欲しい。
又、Queen の公演を見たいという、ファンの期待に応えて欲しいと思う。

(Queen official site: http://www.queenonline.com/ )


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