シップロックを早々に後にした私達は
本当はグランドキャニオンに向かうつもりでしたが
地球の歩き方の『アメリカの国立公園』を買って以来
これまたずーっとずーーっと私が行きたかった場所へ
直前になって目的地を変更することにしました。
広ーい荒野をひたすら走って
(メサベルデ国立公園)
かつてここには
バンデリア国定公園で見た遺跡を作った人々の祖先である
古代プエブロ人が住居を作り暮らしていました。
しかしここでもある日突然
彼らは姿を消してしまったんだそうです。
そんな古代プエブロ人の遺跡をツアーで見学することが出来るのが
このメサベルデ国立公園です。
まず初めに私たちが向かったのは園内入口そばのビジターセンター。
この日当日に回れる遺跡ツアーのチケットを購入するためです。
ラッキーな事に16時からのツアーのチケットが取れたんですが
ビジターセンターに着いた時点で14時20分。
『遺跡ツアーが始まる集合場所までは車で約1時間、
更にツアーが始まる20分前までには集合場所にいて欲しいから
今すぐに出発しないと間に合わないよ！急いで！』
と、チケットを販売してくれたレンジャーさんに言われてビックリ！
メサベルデが広いとは知っていたけれど
ツアー場所まで1時間も掛かるとは知らなくて焦りました。
が、なんとか無事に時間までに到着！
おトイレに行ったり、装備を整えたりする余裕までありました。
この時は私達の前のグループがツアー中。
ビジターセンターで購入出来るチケットが売り切れてなければ
参加する事が出来ます。
しばらくすると私達のレンジャーさんも来て
決して遺跡には触らないこと。とか
食べ物は持ち込まない。飲み物は水だけ。と言った
簡単な説明をしてくれた後ツアーが始まりました。
私達のグループには少し年齢層が高い人たちが多かったので
歩みがゆっくり。
そして途中転びそうになったり足が上がらないと言った
彼らのそういう動作を見てはハラハラドキドキ。。。
そこかしこにナバホの人達のお守りとして
アクセサリーやドリームキャッチャーによく使われている
青くて硬い実を付けるジャスパーの木が生えていました。
まさに崖のど真ん中に造られています。
一体どうやってこれを作って、何故ここで暮らしていたのか
本当に不思議でなりません。。。
ここでクリフパレスの全貌を見渡しながら
レンジャーさんが古代プエブロ人の人達が
どのような暮らしをしていたのかを説明してくれました。
私が個人的に1番気になっていたこの崖の上り下りは
小さな穴や窪みに両手両足の指を上手に引っ掛けて(掴んで)
器用に崖を上ったり下ったりしていたそうです。
この時のレンジャーさんが言った、
以前ツアーをしていた時に古代プエブロ人(アナサジ)について
観光客に『アナサジは突然姿を消した。』と
話をしていたら小さな女の子が
『ここに居るよ！』と手を挙げた。
何かと思っていたらその女の子と両親は
古代プエブロ人(アナサジ)の子孫であるホピ族だった。
その女の子のお父さんが
『僕の祖父母が『メサベルデには行きたくない』と
言っていた理由が今やっと分かった。
彼らはいつも
『私達はアナサジ(余所者/外敵と言う意味)では無くプエブロ人だし
姿を消したわけでは無く水を求めて移動をしただけ。
メサベルデに暮らしていた時代から時間と共に歴史を刻み
何ひとつ失ったりはしていないのに
周りの人々は何も知らないで私達のことをアナサジと呼び
好き勝手に事実とは違う話をする。』と言っていたんだ。』
と言ったというお話がとても印象的でした。
レンジャーさんのお話と質疑応答が終わると次は遺跡のそばへ。
ところでこの遺跡ツアーが始まる前の説明で
決して手を触れないで下さいと何度も言われた理由がこちら。
この窓の周りが黒くなっているのは
私達の手の脂や日焼け止めが原因なんだそうです。
恐ろしい。。。
太陽がほぼ遺跡全体に当たっていたのでとても綺麗でした。
これにてツアーは終了。
ここからは各自自由に集合場所の駐車場へと戻ります。
帰りは岩をよじ登りながら。。。
また周りの人々の動きにドキドキハラハラ。。。
ツアー自体は1時間なんですが移動に多くの時間を取っているので
内容としては多分25分位だったと思います。
私個人的にはレンジャーさんのお話のせいか色々と思う所があって
参加して本当に良かったなと心底思えたツアーでした。
ツアーの後はMesa Top Loop Road(メサ トップ ループ ロード)と言う
1周約10キロの一方通行で住居跡の遺跡や展望ポイントが
いくつかあるドライブコースを通ってみることに。
この上の写真は一つ目の展望ポイントから見た景色なんですが
展望ポイントの真向かいの崖を写しているこの景色の中にも
実は遺跡があるんです。
遠くて見え辛いんですが
遺跡はここ！！
私は見つけられなくてその場にいた他の観光客に教えて貰いました。
本当に良くこんな所にお家を作ったもんだと感心してしまいました。
↑夏場は個人で自由に見学が出来る
Spruce Tree House (スプルース ツリー ハウス)
↑メサベルデで1番美しいと言われる
Square Tower House (スクエア タワー ハウス)
1番美しいと言われているだけだあって
タワーになっている部分の形が本当に綺麗でした。
この景色の中にはなんと6つも遺跡が！！！
この看板に表示されている遺跡がそうなんですが
これも
これも
全部やはり断崖に作られていて圧巻でした。
Sun Temple (サン テンプル)
こちらの遺跡は今まで見てきた他の遺跡とは違うスタイルで
断崖では無く地面の上に作られていました。
ここは何かの儀式の為に作られたと考えられているんだそうです。
ちなみにこのサン テンプルの向かいの崖には
もう日陰になってしまって美しさが半減。
さっきまではキラキラと輝いていたのに残念でした。
色々な遺跡を見た後で改めてクリフパレスを見てみると
園内最大規模と言われているのが確かに！と
素直に納得出来る住居(部屋)数なのに気付きます。
本当にすごいです。。。
メサ トップ ループ ロードを回り終えた時には
丁度サンセット！
息を飲む美しさと言うのを正に表した見事な景色で
じっと見入ってしまいました。
サンセットの後は夕食を食べるために
この日泊まる予約が取れた園内にあるホテルのレストランへ。
↑トマトとバジルのスープ
このスープ、パスタソースにしても良い感じのお味で
美味しかったです。
↑サーモンとレモンバジルマヨネーズのサンドイッチ
このサーモンのサンドイッチ、
サーモンは柔らかくてジューシーだし
マヨネーズは初めて食べる味だけどサーモンととても合っていて
すごく美味しかったので驚きました。
特に夫が気に入ったようだったので
旅行から帰って来て以降
『サーモンのソテー レモンバジルマヨネーズを添えて』が
我が家の定番メニューとして
度々テーブルに登場するようになりました。
↑ハンバーガー
ハンバーガーはハズレがないので選んでみました。
園内ホテルのお部屋は
ちょっとネイティブアメリカンテイスト。
この日は星空が綺麗だったので少しだけ星の撮影をして
1時には就寝しました。
続く