毎日日銀と市場の攻防がおもしろすぎる。

 

今日は10年国債金利が一時0.507まで上昇。先週金曜日に事前予告していた通り、日銀は国債を購入して対抗。

 

その結果金利は順調に下げて、一番下が0.496。

 

ここで国債価格と金利の関係の説明。

 

国債価格が上がるということは、買う人が増える。つまり満期で受け取れる価格は、ほとんど買った時の金額をうけとれる(=金利0)。もっと買う人が増えるのは、買ったときの金額以上に、利息分を受け取れる(=プラス金利)。※①

 

普通に考えると、利益が出ない行動をする理由がない。

 

ところが日本は、2018年~2020年まで、マイナス金利を続けてきた。満期になったときに、買った金額よりも安い金額しか戻ってこない。

 

誰が買っていたのか。万事休すではないか。

 

そこに新たな方法がみつかった。当座預金に利子をつける、である。(詳しくは藤巻健史著『Xデイ到来 資産はこう守れ』幻冬舎の112ページ周辺を読んでください)

 

そんな禁じ手は使ってはいけないので、2021年のアベノミクス(アベノミクスは円安と株高とマイナス金利での売国政策)終了で、マイナス金利は続けられなくなった。

 

本当は日本の借金が多すぎるので、金利を大きなプラスにすると、利息をたして債務を返却すると、それだけで予算が組めなくなるので、一番右端でも0.15。それを去年の2月10日には0.25まであげることを、政策決定会合で発表した。

 

そして去年の年末12月21日には、0.25%もあきらめて0.5%の攻防に入ってきている。

 

そして明日が日銀の政策金融決定会合。

 

市場は先月に続き、日銀は金融緩和を修正して(金利を上げて)、一段の金利上昇を容認するだろうという予測をした。

 

ここで利益を上げるにはどうすればいいか。

 

長期金利はあがるのはほぼ確定。だったら国債を売れば確実に儲かる。※①の反対

 

この市場の売る勢力に対して、日銀は必死に買い取った。その額は今日だけで2兆円以上。

 

さらに今月だけで、日銀が買った国債は16兆円以上と、過去最大。しかも去年の6月を上回るというオマケつき。

 

今週は、国際決済銀行(BIS)の借入額が、限度額を突破するという日もあるようだが、とりあえずは明日の日銀の政策金融会合が、利上げを容認するのか据え置くのかに注目しましょう。