2023年8月、妹は家族みんなでディズニーシーに行きたがった。が、受験生の私がいるからという理由で我慢した。


 そして2月24日、いよいよ家族全員の都合が合い、私は妹との約束を果たした。ホッとしたし、とても幸せだった。


 帰る間際、母が私と妹に風船を買ってくれた。私は青い風船を、妹は黄色い風船を。

 

 

 そして今日…2月26日、私は頭が痛くなり、自分の部屋のベッドに寝転がった(私の高校では、3年生は1月から登校がなくなるのだ。私は1月から、たいてい部屋で勉強している)。


 ベッドからは、雲ひとつない青い空が見える。目の前では、空と同じ色の風船が揺れている。


 その風景がとても綺麗で、私は思わず枕元のスマホを取り上げ、写真を撮った。



 そしてそのまま、そのスマホで『カリフォルニアの青い空』を流し始めた。アルバート・ハモンドのヒット曲だ。

 

 空と風船を見ていたら、わけもなく泣けてきた。

 

 この曲は、夢に破れた若者の嘆きの歌で、今の状況にまったく合っていないのだが、カラッとしたメロディは、センチな心にピッタリだった。

 


 空は青色、風船も青色、涙も青色。

 


 狭い部屋の中で、痛む頭を枕に押し付けながら、アルバート・ハモンドの歌声をただ聴いていた。