エッセイ『「それはそれでいいのだ」と笑う』

※2023年10月12日に作成



 自分がいったいどういう人間なのか考え出したのはいつ頃だったか、確か3年前、中学3年生のことだったと思います。



 私というのは非常によく分からない人間で、家族からも友人からも、何度そう言われたか知れません。しかし私がどういう人間なのか、また何を愛しているかということを、1番聞きたいのは私です。


 色々なことに興味を持つくせ、すぐに飽きて次へ行ってしまう。かと思えば1つのことや人物に固執し、熱が冷めれば寂しくなって、身近な人に八つ当たりする。



 人に聞いても、私という人間が矛盾していることがよく分かります。


 ある人は私を誰より真面目と言いますが、ある人はお前ほどの不真面目は見たことがないと言います。


 ある人は、お前は大学等の組織に居て興味のあることを研究した方がいいと言いますし、またある人は、お前はじっとしていられないのだから、いわゆるフーテンのような生き方をした方がいいと言います。



 果たして私は、1つの物事に固執してばかりいるのか、それとも、じっとしていられないのか。今日も自分が分からないと言い、それはそれでいいのだと笑い、西の空に日が落ちます。




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エッセイ『小説家になりたいか、主人公になりたいか』

※2023年10月13日に作成



 私は以前『「それはそれでいいのだ」と笑う』というエッセイを書きました。



 あれから思ったことは「この真逆の性質は、私が小説家になりたいか、主人公になりたいかで迷っているから生まれるものではないか?」ということです。



 要するに、真面目で1つのことに没頭して研究し、それを元に物語を書くのが小説家としての私です。


 そして、不真面目でじっとしていられなくて、周りの人を巻き込みながら時間(ストーリー)を進めていくのが主人公としての私です。



 広い世界の中に自分だけの世界をつくる小説家としての私と、広い世界を舞台に好き勝手に生きる主人公としての私です。



 私は小説家であり、主人公なのです。いずれにしても、世界と周りの人間を、思いのままに自由に操り、怒らせ笑わせ驚かせ、最後はちょっぴりホロリと泣かす、エンターテイナーでありたいのです。