夢売るふたり | 映画と自転車と私。

映画と自転車と私。

京都で飄々としながら、映画(99%)や自転車旅行(1%)のことを綴ります。

【5+】

松たか子の目の演技が素晴らしい

夫に料理の指示をするがごとく、次に狙う女性を阿吽の呼吸で指示していく

なぜ夫の阿部サダヲだけが汚れ仕事を引き受け、松たか子は自分の身体を汚さずに普通のバイトをしているのか、と指摘している人がいましたが私の予想としては、

・松たか子は子どものできない身体であり、ゆえにそれに至る行為自体もしない
(作中で子宮がんである、と偽るシーンがありましたが、あながち嘘ではないと思います)

・故に夫が自分よりも不細工な重量挙げ選手とそのような行為をもつことが許せない
(外見的には自分よりも劣っている女性にさえ、自分は女としての機能を果たせないがために負けている)

・家でひとり自慰をするシーンはささやかながらの抵抗である

・子どもを作ることができない身体でありながらも、月経はしっかりとくる自分に嫌気がさしている

と、こういう風に推測しました

ラストの漁港のシーンで彼女が一体、なにを見たのかが気になります