【3+】
監督に説教したいほどのできの悪さ・・・。
①小説原作・アニメともに三神先生=怜子さん、というのがこの話の大目玉であったはず。
それをしょっぱなに何のひねりもなく明かしてしまうのはいかがなものか。
いくら実写化では小説やアニメ(アニメではいささか苦しいところがあったが努力していた)のように、同一人物をまるで違う二人の人間のように見せるのが困難であるといっても、なんの努力も見られないのはがっかりした
②死者を殺すのは死者自身ではなく、主人公の役目。
怜子さんに母親の面影を重ねてしまう主人公が、死んだ母親への思いを断ち切るためにも自分の手で死者を殺すことに意味が有ったのでは。
加藤あいが可愛いからといって、あんなぬるいラストでは観客は満足しない。
③ただの中学生に成り下がり、神秘性の失われた見崎鳴。
物語では一貫して、見崎鳴が他人とはなれ合わないどこか不思議な存在としてあるからこそのAnotherなのではないか。
主人公と見崎鳴がなれ合いすぎて、二人の世界でキャッキャうふふしすぎである。
どこのラノベかと思った。
他の同級生と人間関係を作って行く様も安っぽい。
この映画を一言で表すと、
「劇団からいい子役を集めた高校の文化祭映画」
ただ、加藤あいと橋本愛のWあいコンビは大画面で見るに値する美しさであった。
【追記】
一つ気になることが。
怜子さんの部屋にずっと飾っていた、主人公?が合宿先の湖にひとり佇む絵(これはのちに合宿先で同じショットが再現されていた)。
注意して見ていたけれど、これがなにを意味するのかが結局分からなかった。