今日は家庭教師のバイトの日だった。
~バイト前の出来事~
いつもバイト先のお母様が、駅まで車で迎えに来てくださるので、待ち合わせ場所に突っ立ていた。
すると私の顔をじっと見つめなにか言いたげなおばあさん。
ガンを飛ばされることにはなれているので、i Podをはずして戦闘態勢に入る。
おばあさん『今日は何曜日ですか?』
時をかける少女的なSFで淡い展開を期待する。
私「今日は・・・月曜日です」
おばあさん『あらー・・・。』
私「・・・。」
おばあさん『5分間違えた。』
私「?」
おあばさん『今日、銭湯休みなのよ』
期待・・・打ち砕かれる
私「あ、そうなんですか。」
この時点で『5分間違えた』発言は謎のままスルーしておいた。
なにやら3分ほど世間話をしたところでおばあさんと別れる。
ちょうどお迎えの車が来る。
人生、一期一会。
このおばあさんと2ヵ月後に銭湯で再開するとは誰も予想できなかったであろう。
~バイト後のできごと~
京阪電車に揺られながらバイトで少し疲れた体を癒す。
座席は長椅子?タイプのものである。
斜め前の椅子に座って、いや寝転んでいるのは前進緑の酔っぱらい。
一瞬、グリーンピースなあの人を連想してしまったが、髪の毛がいっぱいあるので却下。
10分ほどすると恐れていたことが起こった。
酔っぱらいがやらかした。
乗客はまばらである。
彼らは気付いていないのか、はたまた気付かないふりをしているのか何もアクションを起こさない。
いたたまれなくなった私は車両を移動して、車掌を呼びに行った。
エヴァの初号機のような色をした私が車掌室に向かうと、最初は警戒していた車掌であったが、事情を話すと
『おおきに』と言って、酔っぱらいのもとへと駆けていった。
その車掌は私が電車を降りるまで計3回『おおきに』と行った。
人からお礼を言われて、こんなに微妙な、酸っぱい気持ちになったのは初めてだった。
人生一期一会。
酔っぱらいと車掌と私。
この3人が2週間後心斎橋ですれ違うとは誰が想像できようか。
つづく
5年ぶりにチェバ・メネラウスの定理に苦しまされて、現実と妄想とハイテンションが入り混じってしまいました。
お や す み な さ い